2月末に行われた第88回アカデミー賞で4部門にノミネートされ、主演女優賞を受賞した『ルーム』。3月21日、TOHOシネマズ 六本木ヒルズで同作のジャパンプレミアが開催され、オスカーを手にしたブリー・ラーソンと、共演者のジェイコブ・トレンブレイが登壇した。
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アメリカの同名小説を原作とする本作は、とある部屋で長年監禁されて暮らす母ジョイと息子ジャックが、奪われた人生を取り戻すために繰り広げるスリリングな脱出劇と、彼らの間の深い親子愛を描いた作品。アカデミー賞の翌日から新作映画の撮影に入っていたブリーは、これがファンとともに受賞を祝う初めての機会だと明かし、「最高の歓迎をありがとう」と感謝した。
本作で見事に親子を演じきり、ブリーがジェイコブのことを「一緒にいて一番楽しい相手」と表現するほど仲の良い二人。特にブリーは、ジェイコブに話す時にはしゃがんで彼と同じ目線になってあげたり、彼が話している時にマイクがずれたらそれを直してあげたり、フォトセッションの時にどのカメラを見るべきかを教えてあげるなど、この日もいい母親ぶりを発揮していた。
ゲストとして登場した女優の菅野美穂が「本当の親子に見えましたが、お二人はどうやってその関係を築いたんですか?」と質問すると、「撮影に入る前にしばらく一緒に過ごして、『忍者タートルズの誰が一番好き?』みたいな他愛のない話をしたんだ。あとは撮影の合間によく一緒に遊んだよ」とジェイコブが説明。
閉じ込められていた世界でのものしか知らず、外の世界に出て初めて本物に触れて広い世界を知っていくことになるという難しい役をわずか8歳で演じ、ブリー同様に高く評価されたジェイコブ。現在9歳という若さながらハキハキと質問に答えていた彼は、菅野から「なんて可愛いの。連れて帰っちゃうぞ!」と言われて「えっと...それは映画のリメイクになっちゃうから止めた方がいいと思うよ」とうまく切り返して大爆笑を誘ってみせたかと思うと、一方では「サインするのがすごく楽しかった」と非常に子どもらしい面を見せるなど、劇場という大きな"部屋"に集まった全員を魅了した。
閉ざされた"部屋"で暮らす、母ジョイ(ブリー・ラーソン)と息子ジャック(ジェイコブ・トレンブレイ)。体操をして、TVを見て、ケーキを焼いて、楽しい時間が過ぎていく。しかし、この部屋が二人の世界の全てだった。ジャックが5歳になった時、母はこの場所しか知らない息子に本当の世界を見せるために脱出を図る。二人が飛び込んだ世界はあまりにも大きすぎた。自由を取り戻した彼らに待ち受ける衝撃の運命とは...。
映画『ルーム』は4月8日(金)よりTOHOシネマズ新宿、TOHOシネマズシャンテほか順次公開。(海外ドラマNAVI)
Photo:菅野美穂、ジェイコブ・トレンブレイ、ブリー・ラーソン