オリジナルドラマの王者の座、NetflixがHBOに取って代わる

良質のオリジナル作品を提供する米ケーブル局として長い間トップに君臨していたHBOが、ついに動画配信サービスのNetflixに王者の座を奪われる日が来たようだ。米モーガン・スタンレーの調査結果を、米Varietyが伝えた。

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18歳以上のアメリカ人2501人を対象にしたこの調査によると、有料ケーブル局や配信サービスの中で、ベストのオリジナル作品を持っているのはNetflix、と回答したのは29%(昨年は23%)で、HBOと答えた18%(昨年は31%)を大きく上回った。過去6年間の調査で、Netflixがトップに上ったのは初めてのことだという。

そのほか、Showtime、Hulu、Amazonと答えたのは、それぞれ4~5%程度で、Starzは2%となっている。

上の結果に符合するように、Netflixによるオリジナル作品の制作費は、HBOを今年初めて上回るだろうと、アナリストは指摘している。Netflixはアメリカにおいて25億ドル(約2720億円)、HBOは18億ドル(約1960億円)、Showtimeは7億ドル(約760億円)を投じると見積もられている。

アメリカでは来月から月額利用料を値上げするNetflixにとって、利用者がオリジナル作品の質をどう受け止めているかは重要な問題。加入者の45%は、利用を継続している理由としてオリジナル作品を挙げており、これは昨年の34%よりアップしている。

なお、Netflixの加入者は、非加入者に比べて、HBOやShowtime、Starzにも加入している率が高いことから、熱心なTV視聴者であることが伺える。

さらに、有料ケーブル局にとっては不安な数字も...。HBO、Showtime、Starzの現加入者のうち、今後1年以内に退会すると明確な意志を示したのは19%で、昨年の13%より上昇。また、同じく3つの局の合計加入者数の成長は鈍っているという見積もりも出ている。

Netflixの急速な台頭により、米ドラマ界に対する視聴者の認識は大きく変わりつつある。良質の作品を作り続けているケーブル局も、うかうかできなくなったようだ。(海外ドラマNAVI)

Photo:Netflixを代表するオリジナル作品
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