会員のほとんどが白人男性であると、ダイバーシティ(多様性)の欠如を指摘されていたアカデミー協会が、問題改善に向けて新たに683人の会員候補をリストアップしたことが明らかになった。これは昨年度(322人)の倍以上の数字となり、そのうち46%は女性で、41%は有色人種で構成されているという。米Varietyが伝えた。
アメリカ以外の59ヵ国から283人が選出された新たな会員候補により、女性会員は25%から27%、有色人種は8%から11%へと、ともに増加。その中には、今年2月にアカデミー賞を受賞したブリー・ラーソン(『ルーム』)、アリシア・ヴィカンダー(『リリーのすべて』)、マーク・ライランス(『ブリッジ・オブ・スパイ』)をはじめ、イドリス・エルバ(『刑事ジョン・ルーサー』)、ケイト・ベッキンセイル(『アンダーワールド』)、マイケル・B・ジョーダン(『クリード チャンプを継ぐ男』)、エマ・ワトソン(『ハリー・ポッター』)といった人気俳優、レニー・アブラハムソン(『ルーム』)、フィリダ・ロイド(『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』)、ジェームズ・ワン(『ワイルド・スピード SKY MISSION』)ら監督も名を連ねている。
ダイバーシティ問題は、本年度のアカデミー賞の俳優候補が全員白人だったことで批判が高まり、ハリウッドの大きな問題点の一つとしてあらためて世間に認識されていた。アカデミー協会のシェリル・ブーン・アイザックス会長は、「新しいメンバーを迎えられることを嬉しく思っています。彼らは、これをただの招待ではなく一つの機会として、自分たちはただの会員ではなく任務を持った者であると考えてくれるでしょう。広くドアを開け、誰にとってもこの素晴らしい業界で働くことが面白いと感じられる機会を創り上げましょう」と声明で述べた。
これまでのアカデミー協会の会員は、90%が白人、75%が男性という非常に偏った組織だったことが最近の調査で明らかにされていた。協会は今後5年間で、有色人種500人、女性1500人の増加を目指すとのこと。また、会員の高齢化も問題視されてきたため、この度、若いメンバーも数多く招き入れられた。最年少は『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のフィン役で知られる24歳のジョン・ボイエガだという。(海外ドラマNAVI)
Photo:ジョン・ボイエガ
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