LA スクリーニング2016:Paramount作品紹介

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■『Shooter』

日本でも傑作と話題になったスティーヴン・ハンター著の同名サスペンス小説が原作の本作は、2007年にマーク・ウォールバーグ主演で映画(『ザ・シューター/極大射程』)にもなった作品のTVドラマ化だ。

米海兵隊のエリート狙撃手ボブ・リー・スワガーは、戦いで相棒を失い自らも重傷を負ったことから軍を退き、今では世間を避けるかのように人里離れた自然の中で愛する妻子とともに暮らしていた。そんなある日、元上司で大佐だったジョンソンが突然訪ねてくる。現在はシークレット・サービスを務めているというジョンソンは、大統領の暗殺計画を入手したと打ち明ける。そして、大統領パレードの当日に先回りして暗殺者を現行犯逮捕するには、敏腕スナイパーとしての射程距離割り出し能力と狙撃の才能が不可欠だとし、暗殺阻止にぜひ力を貸して欲しいと懇願するのだった。大統領を守るためとあっては仕方がないと、ジョンソンの依頼に渋々同意するボブ。その時すでに張りめぐらされていた巧妙な罠には気がつくはずもなかった...。

映画版では主役を演じていたマーク・ウォールバーグが製作総指揮に転じ、彼に代わってボブ役を務めるのはここ数年、TVドラマで活躍中のライアン・フィリップ。そしてジョンソン役には『よみがえり 〜レザレクション〜』や『Dr.HOUSE --ドクター・ハウスー』でお馴染みのオマー・エップスが起用されている。

製作スタジオ:Paramount
放送局&放送開始日:USA Network 7/19/2016
製作総指揮:マーク・ウォールバーグ、スティーヴン・レヴィンソン(『アントラージュ★オレたちのハリウッド』)ほか
出演者:ライアン・フィリップ、オマー・エップスほか

■『Berlin Station』

映画『ホビット』シリーズのトーリン・オーケンシールド役で有名になった英国俳優リチャード・アーミティッジがCIA捜査官を演じるスパイ・スリラー。

アメリカでCIA分析員だったマイヤーは、世界的スキャンダルとなったCIA極秘ファイル漏洩事件の原因を探るために諜報員としてドイツのベルリン支部に送り込まれる。いきなり現場付きとなった彼は、ベテラン捜査官のデジーンとパートナーを組むことになる。分析員としては経験したこともないような、違法すれすれで行われる秘密捜査。やがて漏洩事件の裏側にあったのはただのハッカーなどではなく、もっと危険で大きなものであることが徐々に判明してくる。

ベルリン支部上司役には『扉をたたく人』でアカデミー主演男優賞にノミネートされたリチャード・ジェンキンス。相棒のデジーン役に英国のベテランであるリス・エヴァンスと、演技派俳優が脇を固める。数年前に実際に起きて世界的なスキャンダルとなった、CIAによる個人情報の収集やプライバシー侵害が内部の人間であったエドワード・スノーデンにより暴露された事件を彷彿とさせる本作は、白か黒かでは判断できない複雑な安全保障問題について考えさせる。

製作スタジオ:Paramount
放送局&放送開始日:Epix 未定
製作総指揮:スティーヴ・ゴリン(『TRUE DETECTIVE/二人の刑事』)ほか
出演者:リチャード・アーミティッジ、リチャード・ジェンキンス、リス・エヴァンスほか

(取材・文: 明美・トスト / Akemi Tosto)

※タイトル、クレジットはLAS2016開催時のものです。実際の放送時には異なる場合があります。