米国にて2008年から7年にわたって放送され、毎年シーズンを重ねる度に最高視聴率を更新していった話題のドラマ『サンズ・オブ・アナーキー』！ 北カリフォルニアの架空の町チャーミングを舞台に繰り広げられる犯罪アクションドラマだ。"アナーキー"というタイトルから分かるように、"無秩序で無政府状態"の中で"悪い奴ら"が縦横無尽に突っ走るハードボイルドなストーリー。主役は"Sons of Anarchy Motorcycle Club, Redwood Original (SAMCRO)"と呼ばれるモータークラブのアウトロー・メンバー。SAMCROは、表向きは車・バイク修理工場を経営しているが、裏では違法銃器売買ビジネスで資金調達している。メンバー全員おそろいのバイカー・ジャケットを着て、カスタムメイドのバイク、ハーレーダビッドソンでハイウェイを走る姿は非常にカッコイイ！
法を犯す側の方が法執行機関よりも一枚も二枚も上手のドラマといえば、何といっても『ブレイキング・バッド』。ごく普通に暮らしてきた高校の化学教師が違法ドラッグ製造に足を突っ込み、悪の世界にドップリはまっていく姿に夢中になった視聴者も多いだろう。また、ニュージャージーに暮らすイタリア系マフィアの人間模様を描いた『ザ・ソプラノズ／哀愁のマフィア』や、コロンビアの麻薬王パブロ・エスコバルとDEA（米国麻薬取締局）の抗争を描いた『ナルコス』も、裏社会に生きる男たちと彼らと戦う男たちを描いた秀作ドラマで、これらの"男の美学"は『サンズ・オブ・アナーキー』にも通じる。
そして特筆すべきは脚本のクオリティの高さ！ 詳細に練られて考え抜かれた、想像を超える"先の読めない"ストーリー展開に何度も驚かされる。フィクションとは思えないほどリアルに描かれた"裏社会の闇の部分"を覗き見てしまったような衝撃が大き過ぎて、心臓がバクバク鳴ってしまうくらいだ。
「なぁ～んだ、男性向けのドラマか～！」と思った女性の方々！ チョット待った（笑）！ 後で紹介するが、女性ファンを虜にするカッコイイ♪俳優がいっぱい登場するんですよ～！ 米国では男性だけでなく、私を含め、熱狂的な女性ファンに支えられたドラマでもあるのだ。
『サンズ・オブ・アナーキー』は、SAMCROメンバーはもちろん、彼らと敵対するメキシコ系、黒人系、中国系、白人至上主義系ギャング（またはマフィア）、IRA（アイルランド共和国軍）など、とにかく登場人物が多く、それぞれの人物が非常に詳細に描かれているので視聴者も感情移入しやすい。SAMCROメンバーの結束は固く、血縁関係のない兄弟愛、師弟愛は何よりも深く、お互いに対する忠誠心は揺るぎない。しかしSAMCROに対する想いが深ければ深いほど、メンバー間で裏切りやスパイ行為が発覚した時には恐ろしい結末が待ち受けている。そしてこの無法者たちを取り締まる地元警察も、彼らが"一般市民に手を出さない"というルールを破らない限り、ある程度の犯罪を容認することで、表向きは町の平穏を保っている。犯罪に手を染めるSAMCROも地元チャーミングを愛する気持ちには嘘偽りはないのだ。違法銃器売買のみならず違法ドラッグ売買が国際的に絡むことで、彼らを監視する側もFBI、CIA、DEA、ATF（アルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局）など幅広い。そしてそれら法執行機関に勤務する人々も私利私欲や不正がないとは言えないところがポイント！ 法を取り締まる側が、ズル賢く裏取引をしたり、賄賂をもらったり、決して潔白ではなくダーティーなところが更に面白味を増す。
ここで、数多い登場人物の中から少々紹介しよう。
まずは何と言っても！SAMCRO副総長ジャックスを演じるチャーリー・ハナム。数々のイケメンランキング・サイトで上位に選出され、ある米情報サイトが発表した"2015年度世界で最もハンサムな100人ランキング"の第3位に輝いたことや、官能映画『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』の主役に抜擢されながらも降板したことなどで、名前を聞いたことがある人も多いだろう。多分、日本ではSF映画『パシフィック・リム』の主人公ローリー役や、ゴシックホラー映画『クリムゾン・ピーク』の医師アラン役で知られているのではないだろうか。私からすれば、両方とも"優等生"的な役柄で物足りな～い（笑）。チャーリーの魅力はジャックス役でこそ開花するのだ！ ジャックスはギャング抗争では情け容赦ない冷酷さを見せる一方、幼い息子の幸せを心から願ってSAMCROの将来を真剣に考え、フッと見せる憂いを帯びた姿に女性ファンはときめいてしまう。ジャックスと女性のセクシャルなシーンや彼の肉体美が堪能できるシャワーシーンなどにもドキドキしてしまうこと確実！
そして、ジャックスの実母ジェマを演じるケイティ・セイガル。ジェマのSAMCROに対する深過ぎる愛情は、時として物事を最悪の方向へ導く。特に息子ジャックスへの溺愛ぶりが引き金となって後々、複雑化する愛憎まみれる母子関係は必見だ。ケイティは、"策略を立てることに巧みな姐御"ジェマ役を評価されて、2011年度ゴールデン・グローブ賞TVドラマ部門で最優秀主演女優賞に輝いている。ちなみに彼女は、『サンズ・オブ・アナーキー』の製作総指揮と脚本を手掛け、オットー役でも出演しているカート・サッターと私生活で結婚している。
また、ジェマの再婚相手でSAMCRO総長クレイ役には、映画『ヘルボーイ』シリーズなどで知られるロン・パールマン。その独特で強烈な風貌と存在感は一度見たら忘れられない。まさに無慈悲な悪党リーダーに最適！ 義理の父子関係にあるジャックスとは次第にSAMCRO内での力関係も変化していく。
その他、SAMCROメンバーには、ジャックスの幼なじみの良き理解者で、どことなく哀愁が漂うオピー（ライアン・ハースト）、オピーの実父でクレイとも旧友のパイニー（ウィリアム・ラッキング）、ジャックスに忠実で頬の傷が迫力あるチブス（トミー・フラナガン）、クレイとジェマに忠誠を誓いつつ短気でアブナイ性格のティグ（キム・コーツ）、経理を担当して冷静な性格のボビー（マーク・ブーン・ジュニア）、下っ端メンバーでハイテク情報処理に強いジュース（テオ・ロッシ）などなど...魅力あふれる登場人物を紹介していったらキリがなくなってしまうくらいだ！
悪い奴らの一本筋の通った凄まじいまでの見事な生き様に、あなたも魅了されるだろう！
■商品情報
・『サンズ・オブ・アナーキー』シーズン1 8月3日（水）DVDリリース
DVDコレクターズBOX...9,000円＋税
レンタル、デジタル同日開始
・『サンズ・オブ・アナーキー』シーズン2 8月3日（水）DVDリリース
DVDコレクターズBOX...9,000円＋税
レンタル、デジタル同日開始
※以降、ファイナルのシーズン7まで6ヶ月連続リリース
発売元・販売元：20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン株式会社
Photo:『サンズ・オブ・アナーキー』(C) 2016 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.
