強靭なローマ帝国に屈することなく抵抗した名将ハンニバルによる戦術や、不屈の奴隷スパルタカスによる反乱など、史上最も象徴的な戦士たちを描いたスペクタクル叙事詩『バーバリアンズ・ライジング~ローマ帝国に反逆した戦士たち~』が全8話の歴史ドキュメンタリードラマとなってヒストリーチャンネル 日本・世界の歴史&エンタメに登場。放送は9月19日(月)~22日(木)23:00~25:00。作品をより楽しんで頂くため、歴史上有名な戦士を演じたキャストたちのインタビューをご覧ください。
今回は以下のキャストインタビューコメントを紹介します。
★復讐の女王ブーディカ(カースティ・ミッチェル)
ローマに略奪されたブリタンニア王未亡人。娘たちを乱暴された彼女は、アルミニウスの偉業を伝えながら民族をまとめ、凶暴で抜け目のない攻撃性でローマ軍を恐怖に陥れる。
――唯一の女性キャラクターということで、そのブーディカを演じてみていかがでしたか?また、ブーディカはどんな女性だと思いますか?
ある出来事をきっかけにブーディカは復讐心に燃える反逆者として、強靭な女性戦士に変貌を遂げるの。彼女は今の時代でも母親はそうするように、家族や友人たちの生活を守ろうと、正義のために立ち上がる女性よ。だからブーディカの愛や正義感に溢れた人間性に、とても感動したし突き動かされたわ。残された歴史の記録はローマ軍によって記されたものだから、ブーディカのことはとても残忍で獰猛な女性戦士として描かれているし、実際の詳細な事実は今となってはわからない...。けれど、自分なりにたくさんの本を読み、調べてみて、実際に戦場へも行ってみたの。彼女は女性でありながらローマ軍の町を三つも占領することに成功した人物よ。ローマ側からしてみれば、本当に予想していなかった展開のはず。彼女がなぜそのような行動を取ることになったのか、視聴者のみなさんに理解してほしいと思いながら演じたわ。
撮影現場でのアクションなどは全部面白かったわ!私は体を使うことが好きだから、剣を使っての決闘シーンも何の問題もなかったの。だけど、過去に人々に降りかかった悲劇を想像すると、心が引き裂かれる思いだった...。ブーディカはこれまでの豊かな生活を一瞬にしてローマに奪われてしまい、それに立ち向かうためには、突き進むより他に選択肢はなかったんだと思うの。彼女は強い精神力の持ち主で、心に押し込められた怒りや憎しみは、前に突き進んでゆくことに向けられていくのよ。精一杯ブーディカという女性を演じることができて、とても楽しかったわ。
★自由の剣闘士スパルタカス(ベン・バット)
ローマの征服で奴隷にされたカプア人。剣闘士となった彼は仲間と共に脱走し、ロープを使った戦術でローマ軍を全滅させた。その活躍に何千もの奴隷が加勢して反乱軍を形成。
――スパルタカスは世界中でその名を知られた人物ですが、スパルタカスを演じるための意気込みや大変だったことを教えてください。また、プレッシャーはありましたか?
そうだね、プレッシャーは確かに少しあったかもしれない。でもまずフィクションとして映画やテレビで描かれているスパルタカスと、史実のスパルタカス像とを分けるべきだと思ったんだ。役作りについて監督と話をしたときにも、これまでのスパルタカス像は一掃すべきだという話をしたんだ。僕の中でのスパルタカス像は、"労働者階級の究極の英雄"。彼は不公平な状況下の労働者階級のために、何かをせざるを得なかったというような人物だと思う。それはスパルタカスを"バーバリアン"たらしめる、彼の中に存在する何かなんだ。彼は正義感に溢れ、正しいこと、間違っていることをよくわかっていたのだと思う。そして彼こそが仲間たちの声を代表できる人だったということ。声を上げることで人々は彼についてくると心得ていたんだと思う。
僕自身だけではなく、スタッフみんな、英雄的なスパルタカスではなく、気骨のある、もっと泥臭いキャラクターとして彼を描くように努めたよ。そして、とにかく彼を突き動かしているものが何なのか、ということを考えて、リアルなスパルタカス像になるよう目指したよ。囚われの剣闘士といえば、どうしてもラッセル・クロウ(『グラディエーター』)を思い出しながら観てしまうはずだから(笑)。スパルタカスは、虐げられ残忍な行為をされる人々を目の当たりにしたり、民衆の娯楽のために自分の命を危険にさらして戦わされたりしていたんだ。そんな経験は、彼の精神をどんな状態に追い詰めてしまうのか、想像することすら困難だったけど、頑張って意識するように努めたよ。きっと今でいうとPTSDを抱えてしまうような環境にいたんじゃないかと思う。精神が参るまで我慢するのか、振り切って立ち上がるのかという選択しかない中で、彼は後者を選んだんだ。そして、それに人々はついていき、機会を与えられたんだよ。
★カルタゴの名将 ハンニバル(ニコラス・ピノック)
幼いころに亡くした父親の敵を討つため、ローマ帝国に復讐を誓ったカルタゴの将軍。多民族軍と36頭の戦象を従えローマへ進軍し、挟み撃ちの戦術によって敵軍を蹴散らした。
――ハンニバルは歴史上の戦術家としてとても評価の高い人物ですが、ハンニバルを演じる上で意識されたことはありますか?
ニコラス:スパルタカスと同じように、ハンニバルについても多くの作品が残されています。ハンニバルは強靱な戦士で、ローマを倒したことで知られ、彼の生み出した戦略は今日でも使われているほどです。だから、一般的に知られているハンニバル像ではなく、これまで描かれてこなかった、もっと傷つきやすくて人間らしいハンニバルの姿を演じるようにしました。それ自体がとても大きな挑戦でした。戦士の中の戦士、英雄、戦略家、でも人間らしさも描きたかったんです。一見するとハンニバルのイメージと繋がらないような要素も盛り込むことにしていきました。
僕もスパルタカス役のベンと同じように、監督ともよく話し、リサーチを重ね、日々議論を交わしました。僕ら自身が納得のいくような歴史エンタテインメント作品になるように、また視聴者にも歴史以上の何か感じてもらえるように強く意識するようにしました。ブルガリアでのロケは本当に素晴らしかったです。楽しく仕事をやらせてもらい、本当にいい時間を共有できて、みんなが同じ気持ちでした。ブルガリアのクルーもイギリスのクルーも全員素晴らしかったです。全ての時間が良い番組作りのために費やされたと思っています。
★ゲルマン民族の英雄 アルミニウス(トム・ホッパー)
ローマに屈したゲルマン民族長の息子。ローマ軍の将校となり、内部から報復の機会を狙っていた彼は、ゲルマン民族と結託した待ち伏せ作戦で2万ものローマ軍を壊滅させる。
――これまでの現場との違いなど、苦労した点や、意識されたことはありますか?
実在した人物を演じるときは、ある種の責任感を感じますね。その人物の感情やその人物に降りかかった出来事を、明確に伝えられるように常に意識していました。さらにこのシリーズは、一つのエピソードがミニ映画作品のような仕上がりになっています。それぞれに深みのあるキャラクターが登場し、その人物たちを取り巻くストーリーもたくさんあって、ひとつひとつ細かく表現しなければなりません。例えば、30分間撮影した映像の中にはとても細かくて重要なディテールが多く含まれています。それらを漏らさず、全て見せなければなりません。その細かさは、これまで出演してきた他のドラマに比べて異なっている点でしたね。
人は常に歴史そのものに情熱を持っていると思います。自分たちがどこから来たのか、そして過去に何があったのかは、みんなが常に知りたいと思っていることだと思うんです。そこを刺激するような作品を作っているのは素晴らしいと思います。異なった時間軸の様々なキャラクターを知ることができますし、詳細な歴史についても勉強できますしね。
『バーバリアンズ・ライジング~ローマ帝国に反逆した戦士たち~』は、9月19日(月)~22日(木)23:00~25:00(ほか)、ヒストリーチャンネル 日本・世界の歴史&エンタメ にて放送スタート!
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Photo:『バーバリアンズ・ライジング~ローマ帝国に反逆した戦士たち~』
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