英BBCで1月15日にシーズン4最終話が放送された『SHERLOCK/シャーロック』。その新シーズン製作はまだ決まっていないが、スタッフが今後手掛けたいエピソードについて語っている。米Vultureが報じた。
現代のロンドンを舞台にした本作の特徴の一つは、アーサー・コナン・ドイルによる原作のストーリーを大胆にアレンジしていること。しかしショーランナーを務めるスティーヴン・モファットによれば、原作が短編中心なことで、一話あたり90分という長さの『SHERLOCK』シリーズには適さないことも多いようだ。「(原作の中で)脚色しやすい話はすごく限られているんだ。(長編の)『バスカヴィル家の犬』や『四つの署名』はドラマ化したけど、多くの作品はやりにくいね。短編の場合、そこに小説では別の話に登場していた悪役を付け加えたり、複数の事件をまとめて描いたりといったことをしないと、20分くらいの尺にしかならないから」と発言。シャーロック・ホームズの原作シリーズは60編から成るが、そのほとんどは短編(56)で構成されている。
とはいえ、短編の中にも取り上げたいものはあるそうで、「(製作総指揮の)マーク(・ゲイティス)は前から『赤髪連盟』をやりたがっているよ。あと、ちゃんとした終わり方をしていないけど、ちょっと変わったストーリーの『技師の親指』もあるよね。ほかには、『ギリシャ語通訳』もすごくエキサイティングな内容だと思う」と、モファットは3つの短編を挙げている。
前述した長編のほかにも、シーズン3までの時点で「緋色の研究」「恐怖の谷」「踊る人形」「ボヘミアの醜聞」「オレンジの種五つ」「ブルースパーティントン設計書」「悪魔の足」「最後の事件」「プライオリ・スクール」「空き家の冒険」「最後の挨拶」「唇のねじれた男」「犯人は二人」という原作のエピソードを取り入れてきた『SHERLOCK』。シーズン5製作が実現した場合、一体どのエピソードが採用されることになるのか、今から楽しみだ。(海外ドラマNAVI)
Photo:『SHERLOCK/シャーロック』(C) Hartswood Films 2010