『ラ・ラ・ランド』ライアン・ゴズリングがアカデミー賞作品賞の発表ミスで笑った理由

2月26日にロサンゼルスで行われた第89回アカデミー賞授賞式で前代未聞のトラブルに見舞われた『ラ・ラ・ランド』。作品賞発表の段に、一度同作の名前が呼ばれたもののそれは間違いだったことが判明した際、主演のライアン・ゴズリングはステージ上で笑みを浮かべていたが、このほどライアン本人がその理由を説明した。米Entertainment Tonightが伝えた。

セレモニーの最後、作品賞のプレゼンターとして名作映画『俺たちに明日はない』の主演コンビであるウォーレン・ベイティとフェイ・ダナウェイがステージに登場。ウォーレンは受賞作が記された紙の入った封筒を開けると困惑した様子を見せ、その紙を彼に見せられたフェイがすぐさま「(受賞作は)『ラ・ラ・ランド』」と発表したが、同作のキャストやスタッフが壇上に上がって喜ぶ中、賞のスタッフが出てきて、これは間違いで正しい受賞作は『ムーンライト』だと訂正され、会場は騒然。ウォーレンは自分が渡された封筒がなぜか作品賞ではなく主演女優賞(『ラ・ラ・ランド』のエマ・ストーン)のものだったと明かしていた。

まさかの誤発表に『ラ・ラ・ランド』の出演者やスタッフが困惑を隠せない中、一人クスクスと笑っていたライアン。この意外なリアクションの理由について、ラスベガスで開催された「Adobe Summit」に登場したライアンは、「シュールな状況だったけど、ステージ上のみんながパニックになって、ヘッドセットを着けた人が向かってくるのが見えたから、誰かの身に何か起きたんじゃないかと思ったんだ。僕の頭の中には最悪のシナリオが浮かんでいたよ。その時、"受賞は『ムーンライト』だった"って聞こえたから、ほっとして笑い始めちゃったんだ」と、安心感からの"笑み"だったことを告白。

続けて、「それに、正直僕は『ムーンライト』が選ばれて本当に嬉しかったんだ。監督(バリー・ジェンキンズ)のことは前から知っていて、一緒に仕事をしたこともある。画期的な映画で、100万ドルで製作したのに素晴らしい偉業を成し遂げた。彼らが認められて僕も本当に幸せだよ」と語り、『ムーンライト』の受賞を喜んだ。

『ムーンライト』に祝福を送ったのはライアンだけではない。オスカーで主演女優賞に輝いたエマ・ストーンは、「私は『ムーンライト』が本当に好きなの、大好きなの! 本当に興奮しているわ。もちろん、『ラ・ラ・ランド』が受賞できたら嬉しいことだし、みんな作品賞を獲りたいと思っていたはず。でも、私たちは『ムーンライト』の受賞を喜んでいるの。歴史に残る映画の一つだと思うし、自分のことのように嬉しいわ」と、授賞式後のプレスルームで語っていた。(海外ドラマNAVI)

Photo:ライアン・ゴズリング
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