『scrubs』ザック・ブラフが『ジーサンズ はじめての強盗』でこだわったロケ地の魅力

コメディドラマ『scrubs ~恋のお騒がせ病棟』の主人公ジョン・"JD"・ドリアン役で知られるほか、監督としても活躍しているザック・ブラフ。彼がメガホンを取った新作映画『ジーサンズ はじめての強盗』は3人のアカデミー賞俳優が共演していることも話題だが、ロケ地にも大きな魅力が隠されているという。

本作は、突然の年金打ち切りにより途方に暮れていた80歳オーバーのジーサンたちが、どん底からはい上がるために生まれて初めて真面目な生き方を捨てることを決意し、すべてを失うかもしれない命がけの大勝負に出る痛快コメディ。モーガン・フリーマン(『ミリオンダラー・ベイビー』)、マイケル・ケイン(『サイダーハウス・ルール』)、アラン・アーキン(『リトル・ミス・サンシャイン』)が3人のジーサンを演じている。

舞台はニューヨークのマンハッタン、ブルックリンで、実際にブルックリンとクイーンズで撮影が行われた。ニューヨークと接するニュージャージーで生まれ育ったブラフ監督は、ニューヨークでのロケ撮影は譲れなかったと語る。「この環境にいることで得られる質感、住民、そして映画の制作価値は、ほかの場所とはまったく違うんだ」 プロデューサーのドナルド・デ・ラインも、物語に合ったロケーションにこだわったことを強調。「(モーガン演じる)ウィリーたちが住んでいるのはブルックリンで、労働者が住む町という雰囲気がある。でも、橋を越えるとそこはすぐマンハッタン。富の象徴であるウォール街の高層ビルが見えるんだよ」とデ・ライン。事実、3人のジーサンが川沿いで体力作りに励むシーンでも、彼らの向こうには巨大なビルが立ち並んでいる。

そんなジーサンズが押し入ることにしたウィリアムズバーグ貯蓄銀行は、実はブルックリンの名所。現在はその大部分が居住用に使われているが、20mにも及ぶ高さのアーチ形天井、大理石の床、ステンドグラス、そしてカラフルなモザイクで、最近主流の味気ない内装の銀行とは一線を画したものになっている。また、ジーサンズおなじみのカフェ、ナッツも実際には1960年代から地元で愛されているクイーンズアベニューの人気店、グッドフェラーズ・ダイナーという、ニューヨーカーにはおなじみの場所だ。

ウィリー、ジョー、アルの3人は慎ましくも幸せな老後生活を送っていた。ところがある日、長年勤めていた会社の合併によって年金を止められてしまう。彼らはそれまでの生活を取り戻し、愛する家族と仲間との幸せな余生を続けられるよう、銀行のお金を奪うための大胆で危険な賭けに出るが...。

ジーサンズのキャラクターを最も生かすロケーションも注目の映画『ジーサンズ はじめての強盗』は6月24日(土)、新宿ピカデリーほか全国ロードショー。(海外ドラマNAVI)

Photo:『ジーサンズ はじめての強盗』
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