ロバート・デ・ニーロ&ジュリアン・ムーア出演の新シリーズ、セクハラ問題で製作中止

先日報じられたセクハラ問題により、アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーからも追放されたアメリカ映画界の重鎮ハーヴェイ・ワインスタイン。ハリウッド全体に大波乱を呼んだスキャンダルにより、彼が参加していた新作ドラマも製作中止が決定した。米Peopleなどが報じている。

このほど製作中止が決定したのは、オスカー俳優ロバート・デ・ニーロとジュリアン・ムーアの出演が決定していた米Amazonの新作ドラマ(タイトル未定)。『世界にひとつのプレイブック』、『アメリカン・ハッスル』でアカデミー賞にノミネートされたデヴィッド・O・ラッセル監督が脚本・監督・プロデュースを担い、全8話構成で企画されていた。

「私たちは、諸事情を踏まえ、この問題に関わった全ての人に敬意を払い、このドラマをこれ以上前進させないことが最善だと決断したAmazonを支持しています」と、ラッセル監督はPeopleのインタビューに答えている。

Amazon Studiosでは、これまで代表を務めていたロイ・プライスがワインスタインと同様にセクハラ問題で告発され、辞任したばかり。ハーヴェイとの問題に重ねて起きた不祥事に、新ドラマの製作中止は避けられなかったようだ。

今月初め、米ニューヨーク・タイムズ(以下NYT)が、ワインスタインが30年近く前から女性に性的嫌がらせや違法行為を行ってきた可能性があると報道。女優のアシュレイ・ジャッド(『ダブル・ジョパディー』)や、ローズ・マッゴーワン(『チャームド~魔女3姉妹』)をはじめとする被害を受けた女性たちが告発していた。この女性たちの勇気ある告白から背を押され、グウィネス・パルトロー(『Emma エマ』)やアンジェリーナ・ジョリー(『マイ・ハート、マイ・ラブ』)ら人気女優も過去に同様のセクハラを受けていたことを証言している。

一連の騒動を受けて、現地時間の10月8日(日)夜、ワインスタインは2005年に弟のボブと立ち上げたTWCの取締役会により会長職を解雇された。NYTによれば、ワインスタインは現在セラピーを受けており、「問題に対処する」ために動いているという。(海外ドラマNAVI)

Photo:ジュリアン・ムーア (C)NYKC/FAMOUS
ロバート・デ・ニーロ (C)MATT BROWN/FAMOUS