大ヒットファンタジー大河『ゲーム・オブ・スローンズ』(以下『GOT』)でジョン・ブラッドリーが演じるサムウェル・ターリーは彼らの世界の気候の研究に情熱を注いでいる研究者だ。そんなサムが、我々の住む世界で『GOT』の天候について論文を発表したことがちょっとした話題を呼んでいる。米CNETが伝えた。
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シリーズ最終章となる第八章の放送が待たれる大ヒットファンタジー大河『ゲーム・オブ・スローンズ』(以下『GOT』)の興味深いデータが飛び込んできた。大陸にまたがって国を移動するという行為は、このドラマにとって重要な要素だが、これまでの7シーズンで最も長距離移動したのは誰か、高速バスサービスの英Megabus(メガバス)が…
実はこの論文は、ある研究者のグループがサミュエルの名を借りて冗談半分で発表したもの。この科学者チームはもちろんウェスタロスの人間ではなく、英国のブリストル大学に籍を置いている。
大学のスーパーコンピューターで行われたシミュレーションによれば、氷で覆われた壁のあるエリアは、ヨーロッパ最北にあるフィンランドのラップランドに、黄金が取れたラニスター家の居城キャスタリー・ロックはアメリカのテキサス州ヒューストンと似た天候なのだとか。さらにこのシミュレーションでは、ドラゴンの活躍の増加や武器の使用が地球温暖化に与える影響まで幅広く調べることができるようだ。
ブリストル大学の気候科学の権威ダン・ラント教授は「気候モデルは基本的な科学的プロセスに基づいているため、現代の地球の気候をシミュレートできるだけでなく、大陸の位置や標高の高さ、海の深さなどが分かれば、実在していない世界でも簡単に適応させることができるのです」とコメントしている。
この論文はサイエンス好きと『GOT』ファン両者の関心を引いている。惑星の傾きは季節にどのように影響を与えるのか、ホワイトウォーカーは夏の間どこで冬眠する必要があるのか、研究家たちはそんな疑問を探求しているようだ。(海外ドラマNAVI)