あの人が歴代記録をまたも更新!第90回アカデミー賞ノミネート一覧

米ロサンゼルスで1月23日、第90回アカデミー賞のノミネートが発表された。最多13部門で候補に挙がったのは、ギレルモ・デル・トロ監督の来日が来週に控えている『シェイプ・オブ・ウォーター』。それに続いたのは、『スリー・ビルボード』(9ノミネート)、『ダンケルク』(7ノミネート)。この3作はいずれも作品賞にもノミネートされている。なお、作品賞は第82回から最大で10作品が候補入り可能となった(それまでは5作品)ものの、今回ノミネートされたのは9作品。第84回からこれで7年続けてノミネート作品が9本以下となっている。

各部門の注目トピックスとしては、アカデミー賞ノミネートの歴代最多記録を自ら更新し続けるメリル・ストリープが『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』の演技で、前年の『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』に続いて通算21度目の候補に(受賞は3度)。また、メイクアップ&ヘアスタイリング賞で『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』の辻一弘が、同僚のデヴィッド・マリノウスキ、ルーシー・シビックとともにノミネートされた。辻にとっては、2006年の『もしも昨日が選べたら』、2007年の『マッド・ファット・ワイフ』に続いて3度目のノミネートとなる。

授賞式はロサンゼルスにて3月4日に開催予定。ホストは前年に続いてジミー・キンメルが務める。

ノミネート一覧は以下の通り。

■作品賞
『君の名前で僕を呼んで』
『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』
『ダンケルク』
『ゲット・アウト』
『レディ・バード』
『ファントム・スレッド』
『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』
『シェイプ・オブ・ウォーター』
『スリー・ビルボード』

■監督賞
クリストファー・ノーラン『ダンケルク』
ジョーダン・ピール『ゲット・アウト』
グレタ・ガーウィグ『レディ・バード』
ポール・トーマス・アンダーソン『ファントム・スレッド』
ギレルモ・デル・トロ『シェイプ・オブ・ウォーター』

■主演男優賞
ティモシー・シャラメ『君の名前で僕を呼んで』
ダニエル・デイ=ルイス『ファントム・スレッド』
ダニエル・カルーヤ『ゲット・アウト』
ゲイリー・オールドマン『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』
デンゼル・ワシントン『Roman J. Israel, Esq.(原題)』

■主演女優賞
サリー・ホーキンス『シェイプ・オブ・ウォーター』
フランシス・マクドーマンド『スリー・ビルボード』
マーゴット・ロビー『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』
シアーシャ・ローナン『レディ・バード』
メリル・ストリープ『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』

■助演男優賞
ウィレム・デフォー『The Florida Project(原題)』
ウディ・ハレルソン『スリー・ビルボード』
リチャード・ジェンキンス『シェイプ・オブ・ウォーター』
クリストファー・プラマー『All the Money in the World(原題)』
サム・ロックウェル『スリー・ビルボード』

■助演女優賞
メアリー・J・ブライジ『マッドバウンド 哀しき友情』
アリソン・ジャネイ『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』
レスリー・マンヴィル『ファントム・スレッド』
ローリー・メトカーフ『レディ・バード』
オクタヴィア・スペンサー『シェイプ・オブ・ウォーター』

■脚色賞
ジェームズ・アイヴォリー『君の名前で僕を呼んで』
スコット・ノイスタッター&マイケル・H・ウェバー『The Disaster Artist(原題)』
スコット・フランク、ジェームズ・マンゴールド、マイケル・グリーン『LOGAN/ローガン』
アーロン・ソーキン『モリーズ・ゲーム』
ヴァージル・ウィリアムズ&ディー・リース『マッドバウンド 哀しき友情』

■脚本賞
エミリー・V・ゴードン&クメイル・ナンジアニ『ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ』
ジョーダン・ピール『ゲット・アウト』
グレタ・ガーウィグ『レディ・バード』
ギレルモ・デル・トロ&ヴァネッサ・テイラー『シェイプ・オブ・ウォーター』
マーティン・マクドナー『スリー・ビルボード』

■編集賞
『ベイビー・ドライバー』
『ダンケルク』
『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』
『シェイプ・オブ・ウォーター』
『スリー・ビルボード』

■撮影賞
『ブレードランナー 2049』
『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』
『ダンケルク』
『マッドバウンド 哀しき友情』
『シェイプ・オブ・ウォーター』

■美術賞
『美女と野獣』
『ブレードランナー 2049』
『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』
『ダンケルク』
『シェイプ・オブ・ウォーター』

■衣裳デザイン賞
『美女と野獣』
『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』
『ファントム・スレッド』
『シェイプ・オブ・ウォーター』
『Victoria & Abdul(原題)』

■メイクアップ&ヘアスタイリング賞
『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』
『Victoria & Abdul(原題)』
『Wonder(原題)』

■視覚効果賞
『ブレードランナー 2049』
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』
『キングコング:髑髏島の巨神』
『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』
『猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)』

■音響編集賞
『ベイビー・ドライバー』
『ブレードランナー 2049』
『ダンケルク』
『シェイプ・オブ・ウォーター』
『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』

■録音賞
『ベイビー・ドライバー』
『ブレードランナー 2049』
『ダンケルク』
『シェイプ・オブ・ウォーター』
『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』

■作曲賞
ハンス・ジマー『ダンケルク』
ジョニー・グリーンウッド『ファントム・スレッド』
アレクサンドル・デスプラ『シェイプ・オブ・ウォーター』
ジョン・ウィリアムズ『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』
カーター・バーウェル『スリー・ビルボード』

■歌曲賞
Mighty River『マッドバウンド 哀しき友情』
Mystery of Love『君の名前で僕を呼んで』
Remember Me『リメンバー・ミー』
Stand Up for Something『Marshall(原題)』
This Is Me『グレイテスト・ショーマン』

■外国語映画賞
『ナチュラルウーマン』(チリ)
『The Insult(英題)』(レバノン)
『ラブレス』(ロシア)
『心と体と』(ハンガリー)
『ザ・スクエア 思いやりの聖域』(スウェーデン)

■長編アニメーション映画賞
『ボス・ベイビー』
『The Breadwinner(原題)』
『リメンバー・ミー』
『Ferdinand(原題)』
『ゴッホ 最期の手紙』

■短編アニメーション映画賞
『Dear Basketball(原題)』
『Garden Party(原題)』
『LOU』
『Negative Space(原題)』
『Revolting Rhymes(原題)』

■長編ドキュメンタリー映画賞
『Abacus: Small Enough to Jail(原題)』
『Faces Places(英題)』
『Icarus(原題)』
『Last Men in Aleppo(英題)』
『Strong Island(原題)』

■短編ドキュメンタリー映画賞
『Edith+Eddie(原題)』
『Heaven is a Traffic Jam on the 405(原題)』
『Heroin(e)(原題)』
『Knife Skills(原題)』
『Traffic Stop(原題)』

■短編実写映画賞
『DeKalb Elementary(原題)』
『The Eleven O"Clock(原題)』
『My Nephew Emmett(原題)』
『The Silent Child(原題)』
『Watu Wote/All of Us(原題)』

第90回アカデミー賞授賞式は、日本ではWOWOWプライムにて3月5日(月)8:30より二ヵ国語版が生中継。そして同日21:00からは字幕版がオンエアとなる。

Photo:
『シェイプ・オブ・ウォーター』 (C)2017 Twentieth Century Fox
『スリー・ビルボード』 (C)2017 Twentieth Century Fox