打ち切りの『LUCIFER』を救ってくれるのは?各局別に可能性を大検証!

クリフハンガーで終わっていたシーズン3をもって幕を閉じることになってしまった米FOXのクライムドラマ『LUCIFER/ルシファー』。その後、続きとなる2話分のエピソードが追加で放送されることになったとはいえ、突然の打ち切りに、ファンのみならず製作者や出演者にも動揺が広がっており、現在、存続を求めて「#SaveLucifer」「#PickUpLucifer」(『LUCIFER』を助けて)というキャンペーンが展開されている。

Change.orgとともにソーシャルメディアで展開されている同キャンペーンには、5月25日時点ですでに26万人が署名している。ファンの反応を受けて、主人公ルシファーを演じるトム・エリスは「交渉が進んでいる」ことを認めた。この流れに乗じ英Digital Spyは、『LUCIFER』が復活するとしたらどの局(もしくは動画配信サービス)になるのか、予想をまとめた。

■The CW
現在、『LUCIFER』と同じくDCコミックスを原作としたTVドラマを5本放送しているCW。2016年に当初は米CBSで放送されていた『SUPERGIRL/スーパーガール』を引き取っており、今年1月にスタートした『ブラックライトニング』も当初は米FOXで企画されていたが実現に至らなかったところへCWが名乗りを上げたという経緯がある。

しかし、『LUCIFER』は他のCWのDCドラマよりも大人向けに製作されており、ターゲット層にズレが生じる。同局のマーク・ペドウィッツ社長が『LUCIFER』の製作について「議論していない」とコメントしたことも、そのことが理由なのかもしれない。それを裏づけるように、トムも英Radio Timesのインタビューで、「僕がドラマや、そののビジネスについて学んでわかったことは、(The CWは)ピッタリはまる場所ではなかったということ」だと語っている。

■Hulu
『LUCIFER』を製作したワーナー・ブラザース・テレビジョンは、動画配信サービスへ売り込みをかけていることが伝えられており、明らかな選択肢の一つが、本国アメリカで本作のSVOD権を持つ米Hulu。しかし米Deadlineは、FOXで放送されたのちにHuluにて再開した『The Mindy Project(原題)』が短命だったことから、同サービスでの復活を期待しない方がいいと述べている。

■Netflix
『ブル〜ス一家は大暴走!』から『ギルモア・ガールズ』まで、ヒットドラマのリバイバルを成功させてきたNetflix。最近では、米ABCで放送されていたキーファー・サザーランド主演の『サバイバー:宿命の大統領』も同サービスにて継続する可能性があることが報じられたばかり。

有力な候補であることは間違いないが、英国ではNetflixの最大のライバルとも言えるAmazon Prime Video にて本作が配信されていることが、事態を複雑にさせてしまうかもしれない。(ちなみに、Amazonは米国外ではNetflixにて配信されているSyfyの『エクスパンス -巨獣めざめる-』のリバイバル版制作を企画していることから、『LUCIFER』に起こりうる問題も克服できないわけではないようだ)

■Amazon Prime Video
先述の通り、英国での配信権を保有しているAmazonはシリーズを受け継ぎやすいプラットフォームの一つ。英BBCが2014年に打ち切った『リッパー・ストリート』の続編も製作しているため、トムはその復活を例に挙げて、「僕が思っていた以上にモデルは多い。ここで何かが起こるなら、僕らも同じ道をたどるかもしれない」とRadio Timesに語っている(ただし、『リッパー・ストリート』の場合は、復活させるためにBBCも製作費に貢献していたという)。

■DC Universe
2018年後半にサービス開始が予定されている、DC独自のストリーミングサービス「DC Universe」。このサービスではすでにコミックを原作にしたドラマシリーズ『Swamp Thing(原題)』や、スーパーマンの前章ドラマとなる『Metropolis(原題)』、グレッグ・バーランティ製作総指揮の『Titans(原題)』、アニメシリーズ『Harley Quinn(原題)』『Young Justice: Outsiders(原題)』といったオリジナル番組の制作が決まっており、『LUCIFER』のような作風でも問題なく馴染むことができそうだ。

(海外ドラマNAVI)

Photo:『LUCIFER/ルシファー』
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