ゾンビ作品誕生から50年!ロメロ監督から『i ゾンビ』まで、その変遷を辿る

近年盛り上がる"ゾンビ作品"の中でも、「ゾンビ×犯罪捜査」の異色ドラマとして注目を集める『iゾンビ』。本国アメリカでは先日、第5シーズンの製作が発表されたほどの人気シリーズである本作DVDのファーストシーズンが6月に、セカンドシーズンが8月に相次いでリリースとなる。近年、ハリウッドで巻き起こっている"ゾンビ旋風"の始まりを振り返りながら、本作の魅力に迫ってみよう。

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ゾンビ作品といえば、2010年から放送され世界中で爆発的なヒットとなっているドラマ『ウォーキング・デッド』が有名だが、ゾンビ作品の始まりは"ゾンビ映画の父"と呼ばれた故ジョージ・A・ロメロ監督の『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド/ゾンビの誕生』にさかのぼる。本作が公開されたのは、今から半世紀前の1968年。その後、カルト的な人気を得ていったゾンビ作品は、ロメロ監督作『ゾンビ』(1978年)をリメイクした2004年の『ドーン・オブ・ザ・デッド』の「走るゾンビ」登場により新たな段階を迎える。さらには、『ショーン・オブ・ザ・デッド』(2004年)や『ゾンビランド』(2009年)のようなコメディもの、『ウォーム・ボディーズ』(2013年)のようなラブストーリーもの、『ゾンビ・アット・ホーム』(2013~2014年)や『フリーキッシュ 絶望都市』(2016年)のような青春ものといった風に、ここ10年あまりでそのジャンルは多彩になっていった。

かつては単に人間を襲う悪役だったゾンビがいつの間にか主役となり、自意識や恋愛感情も持つようになる中、ついに登場したのが犯罪捜査の主人公、つまり正義の味方として活躍するゾンビである。『i ゾンビ』の主人公、オリヴィア・"リヴ"・ムーアは、もともとは人間で心臓外科医を目指す優秀な研修医であり、結婚を間近に控えていた。しかし、ゾンビに襲われて半死半生のゾンビとなったことから脳を食べたい欲求に襲われるようになり、婚約者のためを思って彼と別れ、検視官の助手に転身して検視局の死体の脳を盗み食いする日々を送っている。しかし、脳を食べることで相手の記憶や能力が取り込まれるようになったことを機に、殺された被害者たちの事件を解決するべく動き出す...というストーリー。

「ゾンビの主人公×犯罪捜査ドラマ」と聞くと重そう、暗そうと思われるかもしれないが、本作の特徴の一つがコメディタッチであること。リヴが食べる多種多様な"脳レシピ"をはじめ、彼女の秘密を知った上で協力してくれる検視官ラヴィや、リヴを霊能者と信じて一緒に捜査をする刑事クライヴとのコミカルなやり取り、リヴが被害者たちから受け継ぐ"遺産"の数々(窃盗癖、画力、ハト恐怖症、ソシオパス、パニック障害、カンフーなど)も毎回笑わせてくれる要素だ。

ゾンビ誕生から50年目に上陸する斬新でキュートなゾンビのストーリーをあなたも味わってみては?

■『i ゾンビ<ファースト・シーズン>』商品情報
2018年6月6日(水)DVDレンタル開始/デジタル配信開始
■『i ゾンビ<セカンド・シーズン>』商品情報
2018年7月20日(金)デジタル先行配信開始
2018年8月3日(金)DVDレンタル開始
発売・販売元:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント

(海外ドラマNAVI)

Photo:『i ゾンビ』
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