【映画】『バーニング 劇場版』珠玉のミステリーを支えるスティーヴン・ユァンの確かな演技力

巨匠イ・チャンドン監督の8年ぶりの新作『バーニング 劇場版』は、日本が世界に誇る小説家、村上春樹の「納屋を焼く」を原作とし、設定はそのままに物語を大胆にアレンジし映画オリジナルのストーリーを構築。原作の中にある小さな謎を拡大し、さらに繋げることでより映画らしいエンタテインメント作品として見事に作り上げた。そんな本作に出演するスティーヴン・ユァン(『ウォーキング・デッド』)の場面写真が到着した。

小説家を目指しながら、バイトで生計を立てるジョンス(ユ・アイン)は、偶然幼馴染のヘミ(チョン・ジョンソ)と出会う。ヘミからアフリカ旅行へ行く間、飼っている猫の世話を頼まれるジョンス。旅行から戻ったヘミはアフリカで出会ったという謎の男ベン(スティーヴン)を紹介する。ある日、ベンはヘミと共にジョンスの家を訪れ、自分の秘密を打ち明ける。"僕は時々ビニールハウスを燃やしています"―。そこから、ジョンスは恐ろしい予感を感じずにはいられなくなるのだった

『ウォーキング・デッド』のグレン役で人気を博したスティーヴンが本作で演じるのは、洗練された佇まいで裕福な暮らしを送り、日々遊んでいるんだと嘯くベン。その生活ぶりから"ギャツビーみたい"と表現されるベンは劇中で秘められた趣味を告白し、物語に不穏な影を落とすミステリアスな役どころ。イ監督はユァンの演技について大絶賛し、「ベンの完璧なニュアンスを見せてくれました。何を考えているか分からない人物と、状況によってスティーヴン自身の姿をバランスよく交えて演じています」と語る。

『バーニング 劇場版』での彼の演技は高く評価され、LA映画国際批評家協会賞、トロント映画批評家協会賞にて助演男優賞を受賞。また、米Indiewireが各国の批評家に対して調査した「2018年最高の映画と最高の俳優」にてスティーヴンが助演男優の部門でトップの支持を集めた。 本作はアカデミー賞外国語映画賞ショートリストに残り、初の韓国映画でのアカデミー賞受賞にも期待が。村上春樹の短編を韓国の巨匠が映画化した珠玉のミステリーを支えるスティーヴンの確かな演技力に注目して欲しい。

『バーニング 劇場版』は2019年2月1日(金)TOHO シネマズ シャンテほか全国ロードショー。(海外ドラマNAVI)

Photo:『バーニング 劇場版』
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