ニール・ゲイマンが明かす『グッド・オーメンズ』を映像化した感動的な理由

本日より配信がスタートするAmazon Prime Original『グッド・オーメンズ』。人気英国俳優が共演するとあり、製作段階から話題となっていた本作だが、原作者のニール・ゲイマンがインタビューの中でドラマ化に至った秘話を明かしている。ゲイマンを動かしたある人の願いとは? 英The Independentが伝えた。

本作は、『アメリカン・ゴッズ』(原作)や『LUCIFER/ルシファー』(キャラクター創造)などを手がけてきたゲイマンが、デビュー作としてSF/ファンタジー作家のテリー・プラチェットと共に完成させた同名小説が原作。

物語の舞台は、人類が最後の審判に備える2018年の世界。この世の終わりを望まない天使アジラフェールと悪魔のクロウリーは、終末をもたらす反キリストの少年を見つけ出そうとする。このアジラフェール役をマイケル・シーン(『マスターズ・オブ・セックス』)が、クロウリー役をデヴィッド・テナント(『ドクター・フー』)が演じる。

ゲイマンが英Sunday Timesのインタビューで明かした話によれば、このほど本作のドラマ化が実現したのは、原作を共作したプラチェットの遺志を叶えるためだったそうだ。「僕は人生の中の18カ月をTVシリーズの制作に費やそうとは考えもしなかった。むしろ小説を書いていたかった。そうしたらもっと大金を稼げていただろう」とゲイマンは話す。

1990年に小説を出版したゲイマンとプラチェットは長年この作品のTV化を考えていたというが、ゲイマンは自身の執筆活動のために離脱。しかし2014年に、プラチェットからこのプロジェクトに戻って欲しいという思いが綴られた手紙が届いたという。

ゲイマンはプラチェットの手紙を一部読み上げた。

"きみは私が作品に持つ愛、理解、そして情熱と同じものを持つ唯一の人だ。どれほど忙しいかはわかっているが、暗闇に連れ去られる前に私は見てみたいんだ。どうか、映像化をしてもらえないだろうか?"

惜しまれながらもプラチェットは2015年3月に亡くなってしまったが、ゲイマンは彼に何かを頼まれたのは出会いからの35年間の中で初めてだったと付け加え、「急遽、僕は彼の最期の願いを叶えるべく動き始めた。そのことを光栄に思っているよ」と話した。

『グッド・オーメンズ』はAmazon Prime Videoにて5月31日(金)より独占配信開始。(海外ドラマNAVI)

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Amazon Prime Original『グッド・オーメンズ』