50年懲役刑もあり得る『フルハウス』ロリ・ロックリン、裁判の日程が決定

大人気ファミリードラマ『フルハウス』とその続編『フラーハウス』のベッキー役で知られるロリ・ロックリン。約1年前に大学の裏口入学問題で起訴された彼女と夫であるファッションデザイナーのモッシモ・ジャヌリの裁判の日程が明らかになった。

米Deadlineによれば、新たに得られた証拠を元に夫妻の弁護団が11時間かけて裁判延期の申請を試みたものの、ボストンの判事はロリとジャヌリの裁判を10月5日から始める決断を下したという。

そんな二人の裁判について、地方裁判所判事のナサニエル・ゴートンは「(11月26日の)サンクスギビング(感謝祭)までには終わるだろう」と話したという。陪審員の選考は9月28日に開始予定。

一連の問題は、今から約1年前の2019年3月半ば、ロリやフェリシティ・ハフマン(『デスパレートな妻たち』)をはじめとする著名人やセレブ約50人が、ウィリアム・シンガー被告が運営する偽の慈善団体に謝礼金を支払うことで、米大学進学適性試験であるSATやACTでの替え玉受験といった不正を行い、自分たちの子どもをスタンフォード大学やイエール大学といった名門大学に入学させていたことが明らかになって起訴されたことに始まる。

ロリと夫は、娘二人をボート競技選手と偽って推薦枠を利用して南カリフォルニア大学に入学させた、マネーロンダリングと銀行詐欺の罪に問われている。娘たちはその推薦枠で入学しながらも、ボート部に所属すらしていなかった。

一方のフェリシティは、1万5000ドル(約170万円)を支払って娘のSAT受験の得点を水増しさせた罪を早々に認めた。その結果、服役は判決の14日間より短い11日間で終わり、1年の保護観察処分と3万ドル(約320万円)の罰金、250時間の社会奉仕活動が課せられるに留まっている。しかしロリ夫婦は一貫して無罪を主張しているため、有罪判決が下されれば、余罪も含めて最大で50年間の懲役刑と数百万ドルの罰金が科せられる可能性もあると見られている


同様の罪で起訴された他の両親の公聴会は、検察官が"冤罪"となる証拠を隠蔽したという弁護士団の主張を中心に展開。その冤罪となる証拠は、被告がシンガーに渡したお金50万ドル(約5400万円)は大学のプログラムへの「正当な寄付」だと信じていたことが記されたものだという。

これを受けてロリたちの弁護士は裁判の延期を求めたが、ゴートン判事は「(裁判を遅らせるのに)十分な主張ではない」と却下。ただし、さらなる議論が必要であることは認め、3月14日までに検察への処分または制裁を求める申し立てを行うよう弁護人に指示したとのこと。申し立てがあった場合、連邦政府は3月27日までの対応が求められる。

発覚からもうすぐ1年が経つ大学裏口入学問題。全米では半年あまり経った2019年10月にこの事件を元にしたTV映画が早くも放送されていた。フェリシティに比べて長引いているロリの運命が決まるのはもう少し先のことになりそうだ。(海外ドラマNAVI)