大人気青春ミュージカルドラマ『Glee/グリー』などを生み出したヒットメーカーのライアン・マーフィーがクリエイターを務めるLGBTQドラマ『POSE』。本シリーズでプレイ・テルを演じるビリー・ポーターが、自身が演じたラブシーンが大きな意味を持つ理由について語っている。
米FXで2018年からスタートした『POSE』は1980年代から1990年代を舞台に、ファッションやヴォーギングと呼ばれるダンスの技を競い合うボール・カルチャーを通して、当時のLGBTQコミュニティが抱えるHIVやアイデンティティの問題、仲間との絆や友情、愛を描く。
同性愛者であるプレイを演じるビリーが、米Entertainment Weeklyのインタビューで、シーズン2第8話「家族の危機」で初めてベッドシーンを演じたことに言及し、このシーンがいかに大きな意味を持っているかを語った。「あのラブシーンを演じるのは、私にとって最も困難で大変なことだった。なぜなら、30年間もLGBTQコミュニティで暮らしてきた黒人のクィアで、俳優キャリアにおいて誰かの愛情の対象になったことなんてなかったから...。キスさえしたことがなかった。ステージでもどこでもね」と述べている。
厳密にはビリーは『ドリームガールズ』の舞台でキャストとキスしたことがあるものの、その時の相手は女性だったため、『POSE』におけるラブシーンとは違うと説明する。「私はゲイで、現実では女性でなく男性にキスするから、『ドリームガールズ』は別の経験」
同性愛者のビリーが男性とラブシーンを演じることは非常に意味があることだったが、自分が演じたベッドシーンを見るのは容易ではなく、居心地が悪い気分になってしまったとも述べている。「あのシーンに問題があるわけじゃなく、自分がラブシーンを演じているのを見るのに慣れていないの。夫と一緒に一度見たけど...二人で悲鳴を上げちゃったから!」
ビリーは、このプレイ役で受賞した昨年に続いて本年度も2年連続でエミー賞にノミネートされているほか、ゴールデン・グローブ賞候補にもなっていた。『POSE』はシーズン3への更新が決定しており、シーズン1はNetflixにて配信中だ。(海外ドラマNAVI)
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『POSE』
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