Netflix『ブリジャートン家』、シャーロット王妃にアフリカ系女優を起用した理由とは?原作者が明かす

全米ベストセラー小説を実写化したNetflixオリジナルシリーズ『ブリジャートン家』。本作では実在したシャーロット王妃にアフリカ系女優が起用されているのだが、その理由を原作者のジュリア・クインが明かしている。英Digital Spyが報じた。

『ブリジャートン家』は摂政時代のロンドンを舞台に、裕福なブリジャートン家の8人兄弟姉妹の人生や恋愛模様がスキャンダラスに描かれるシリーズ。

摂政時代とは、イギリスでジョージ3世が統治不能に陥った際、彼の息子である王太子ジョージが摂政王として国を治めた時期のこと。ドラマ版では、『刑事ジョン・ルーサー』や『レディ・マクベス』などに出演しているゴルダ・ロシェウヴェルが王妃を演じている。

原作を手掛けたクインがゴルダの起用について、Netflixの多様性を意識したスタンスを支持し、シャーロット王妃役にガイアナ系英国人であるゴルダをキャスティングした決定について語っている。

「多くの歴史家は、シャーロット王妃がアフリカの血筋を持っていると信じています。この点については議論の余地があり、彼女のDNA検査ができないため決定的な答えはないと思います。この配役は意識的な選択であり、盲目的なものではありません」と述べ、史実的にあり得る可能性をもとにシャーロット王妃役にアフリカ系の血を引く女優を起用したと明かしていた。

ドイツで生まれたシャーロット王妃は公爵の娘で、ポルトガル王室の黒人支部に属していたマルガリータ・デ・カストロ・イ・ソウサの子孫にあたる。シャーロット王妃の人種的なアイデンティティは完全には確認されていないが、多くの美術史専門家が、彼女の肖像画のいくつかにはアフリカ系の人々に見られる特徴が描かれていると分析しているとのこと。

『ブリジャートン家』ではサイモン・バセット公爵(レゲ=ジャン・ペイジ)や、彼の叔母にあたるダンブリー婦人(アッジョア・アンドー)役にもアフリカ系俳優が起用されており、人気医療ドラマ『グレイズ・アナトミー』でクリエイターを務め、自身もアフリカ系アメリカ人であるションダ・ライムスが製作総指揮を務めている。

多様性にあふれたキャスティングに注目したい『ブリジャートン家』は、Netflixにて配信中。(海外ドラマNAVI)

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『ブリジャートン家』©LIAM DANIEL/NETFLIX