『刑事コロンボ』ブルース・カービイが95歳で永眠

大人気ドラマ『刑事コロンボ』には主演のピーター・フォーク以外の主要キャストはほとんどいないことで知られるが、その中で比較的、深い印象を残していたブルース・カービイが1月24日、95歳で永遠の眠りについた。米Entertainment Weeklyほか複数のメディアが報じている。

1971年から2003年まで続いた『刑事コロンボ』は、コロンボ役のピーターが全68話に出演したものの、コロンボに特定の相棒や右腕的存在がいなかったこともあり、彼と並ぶようなメインキャストはいない。

その中で珍しく存在感を発揮していたのがブルースだ。シリーズ通算18話目「毒のある花」で化粧品会社のスタッフの一人、ダグ役として初登場した後、28話目「祝砲の挽歌」で初めて演じたクレイマー刑事役で計6話に登場。34話目「仮面の男」では捜査中にバーでコロンボと話し込んだりもしている。また、クレイマー役に起用された後もほかの役を演じており、43話目「秒読みの殺人」ではTVの修理工、65話目「奇妙な助っ人」ではブリンドルという別の刑事に扮した。ちなみに、「祝砲の挽歌」では息子で同じく俳優のブルーノ・カービイ(白血病により2006年に57歳で死去)と親子共演を果たしている。

50年以上のキャリアで150本近い作品に出演してきた彼は、1980年代後半から1990年代前半にかけて『L.A. LAW/7人の弁護士』で10話以上にわたって検事ブルース・ロゴフを演じたほか、2000年代は『ザ・ホワイトハウス』『ザ・ソプラノズ/哀愁のマフィア』といった人気ドラマにゲストとして参加した。映画では、『スタンド・バイ・ミー』で主人公ゴーディが週末の冒険中に立ち寄った食料品店のオーナー、クィダシオルー役で覚えている人もいるかもしれない。

息子の一人であるジョンが、Facebookでブルースの死を公表した。「親愛なる父がロサンゼルスの病院で安らかに息を引き取りました。今、私の気持ちは沈んでいますが、恵まれた年月をともに過ごせたことに感謝してもいます。父は演じることが大好きで、ニューヨークで(有名な講師である)リー・ストラスバーグに師事した時からずっと休むことなく働き続けました。彼はまた素晴らしい父親であり、私とブルーノを愛してくれました。父さん、僕にいろんなことを教えてくれてありがとう。ずっと愛してるよ。天国でブルーノと会えて良かったね。愛をこめて」

息子のブルーノとはもちろん、2011年に亡くなったコロンボ役のピーターとも天国で再会できているのではないだろうか。ブルースの冥福を心より祈りたい。(海外ドラマNAVI)

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ブルース・カービイ(Entertainment WeeklyのTwitterより)