あなたも買える?!『シッツ・クリーク』のモーテルが売り出し中

カナダのCBC製作によるコメディドラマ『シッツ・クリーク』。大ヒットとなった本作のもう一つの"主役"といっても過言ではない、あのローズバッドモーテルが売りに出されているようだ。米Peopleが報じている。

『シッツ・クリーク』は、突然破産してしまったセレブなローズ家が冗談半分で購入していた田舎町シッツ・クリークのおんぼろモーテルで、極貧生活を送らなければならなくなる...というファミリーコメディドラマ。

カナダのトロント中心部から西へ1時間ほど行ったところにあるオンタリオ州オレンジビル。そこにあるこのモーテルは、カナダのコメディシリーズで財産を失ったローズ家が引っ越してくる架空の町「シッツ・クリーク」にある荒れ果てた宿泊施設として一躍有名になった。

現在の所有者であるジェシー・ティッピング氏は、昨年秋に売りに出す準備をしていると発表していた。6.7エーカーの敷地を持つこのモーテルは200万カナダドルでマーケットに出ている。ノッタワサガ川沿いに位置しており、10室の客室と2階建てのマネージャー用スイートルームがある。また、スイートルームとして使用できる700平方フィートの一戸建てのコテージや、3頭の馬や家畜を収容できる馬小屋もそばにあるという。

カナダで最も成功しているバスケットボール予備校の一つであるオレンジヴィル・プレップ校の学長であるティッピング氏は、新入生のための住居として2011年に約82万ドルでこの物件を購入。よって今回の売値は10年前に購入した額の2倍以上となる。

2015年1月から放送が開始した『シッツ・クリーク』だが、ティッピング氏によると、それ以降世界中のファンがモーテルに押し寄せているという。ちなみに、ローズバッドモーテルの室内のシーンはトロントにあるスタジオで撮影されていた。

2020年の本作がエミー賞を総なめにした数日後の同年9月にティッピング氏は、「遊びに来る人たちは誰の邪魔にもなっていないので、この場所を皆さんに楽しんでもらっています。ここを見て、とても喜んでくれます」と語っていた。また、本作チームは6年間にわたり、年に1カ月間だけ、モーテルを貸し出していた。ティッピング氏は地域に喜びをもたらしてくれたクルーを「一緒に仕事をする素晴らしい仲間」と呼んでいた。「彼らは、ただ来て仕事をするだけではなく、周りの人々と交流していました」と話していた。

撮影がないときは、Airbnbでひっそりと貸し出されていたが、宿泊客の中には有名な場所であることを知らない人もいただろう。「『シッツ・クリーク』という街やそのローズバッドモーテルに泊まってくださいと宣伝したわけではありませんが、実際には、ホックリーにスキーに来る人や、地域で働く人たちがこのモーテルに宿泊していたので、予約は常に入っていました。宿泊料は高くはなかったのです」とティッピング氏は説明している。

そして、驚くことにこのモーテルは『シッツ・クリーク』だけでなく、2005年の映画『ヒストリー・オブ・バイオレンス』やNetflixオリジナル『アンブレラ・アカデミー』、Huluオリジナル『11/22/63』など、様々な作品の舞台としても知られている。(海外ドラマNAVI)

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『シッツ・クリーク』