NetflixやAmazon、Disney+など大手配信サービスが英国で規制の対象に!?

イギリスで、NetflixやAmazon Prime Videoなど大手配信サービスを同国の放送局であるBBCやITVと同様に、英国通信法の下で監査する計画が協議されていることが明らかとなった。米Deadlineが報じている。

英国のデジタル・文化・メディア・スポーツ省のオリバー・ダウデン大臣が、大手ストリーミング企業を同国の通信法に従わせることを検討していると発表。この計画が適用されれば、Netflixなどの配信サービスが英国で初めて規制されることとなる。

ダウデン大臣は、配信サービスがコンテンツに対する適切な年齢指定を設定するルールを強化する必要があるかどうか、またドキュメンタリーやニュース番組の公平性と、正確性に関する基準の適用を受けるべきかどうかを検討すると述べている。

英国のメディア規制局であるOfcomは、公平性や平等性、危害および犯罪に関する特定の基準に国の放送局を準拠させている。だが、NetflixやAmazonといった配信サービスは、その権限に該当しないという。例えばNetflixは、ヨーロッパの本社であるオランダで規制されているからだ。

またダウデン大臣は、「英国の公共放送局が国際的なライバルと競争できるよう、競争の場を平準化するための措置」も検討すると付け加えていた。レーティングを決める英国の機関Broadcasters" Audience Research Boardによると、規制の可能性があるプラットフォームとして、現時点では英国で約3000万人の加入者を誇るNetflixと Disney+、Amazon Prime Videoの名前が挙がっているが、規制が決定したら他のプラットフォームも加わる可能性があるかもしれないという。また、正確な視聴率や視聴者数を公開しない配信サービスに対し、英国政府はBBCやITVなど同国の放送局で製作され、大手配信サービスでリリースされた番組の視聴率などの情報をOfcomに開示するようにも要求している。

2003年に英国で通信法が導入された当時、まだNetflixはDVDのレンタル会社で、Amazonは初の通年利益を計上したばかりの企業にすぎなかった。ここ18年で状況が大きく変化したことを受け、同法の見直しと改定が進むことになるのか今後の動向に注目しておきたい。(海外ドラマNAVI)

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Netflix『ザ・クラウン』