『ゲーム・オブ・スローンズ』シリーズといえば、サーセイ・ラニスターやラムジー・ボルトンなど、視聴者の怒りを集めてきた悪役は数知れない。その中でも、テレビ史上屈指の“嫌われ者”として語り継がれてきたのが、ジョフリー・バラシオンである。
しかし今、その記録を塗り替えかねない存在が登場した。新たなスピンオフ作品『ナイト・オブ・ザ・セブン・キングダムズ』に登場するエリオン・ターガリエン(フィン・ベネット)だ。彼は、かつてのジョフリーを思わせるだけでなく、その残虐性において“上を行く”悪役として描かれている。
(※以下、ネタバレが含まれます。)
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感情的でなく計算された残酷さ
エイリオンは『ナイト・オブ・ザ・セブン・キングダムズ』における明確な敵役として、騎士や庶民を容赦なく苦しめる存在だ。彼の暴虐に対し、ついに立ち上がるのがダンク。だがエリオンは反省するどころか、彼を裁判にかけるというさらなる暴挙に出る。
ジョフリーが『ゲーム・オブ・スローンズ』で担っていた暴君の役割を引き継ぎながらも、エリオンはより直接的で、より身体的な暴力を行使する。その冷酷さと無反省ぶりは、シリーズに新たな恐怖をもたらすレベルに達している。
ジョフリーは癇癪持ちで残酷だったが、その多くは感情的な衝動によるものだった。一方、エリオンの残虐さは計算されている。第3話では勝利のためだけに対戦相手の馬を意図的に殺し、その後も人形劇一座を気まぐれに反逆者扱いする。
さらに彼の恐ろしさを際立たせるのが、周囲の反応だ。エリオンに異を唱えるため、わずか一日で6人もの騎士が集結し、その中には彼の叔父であるベイラーまでも含まれていた。彼の行為が、もはや誰の目にも弁護不可能であることを物語っている。
ジョフリーも家族思いとは言えなかったが、弟トメンは彼に憧れを抱いていた。しかしエリオンは違う。弟のエッグやデイロンは、ダンクのもとを訪れ、兄から受けてきた恐怖を語る。
エッグは、自分のペットを兄に殺されたと信じており、さらには「妹にして結婚するために体を切り刻む」と脅された過去まで明かす。血縁に対しても一切の情を見せないエリオンの行動は、ジョフリーですら踏み込まなかった領域だ。
唯一ジョフリーが優位に立つ点があるとすれば、彼は“王”だったことだ。権力という後ろ盾が、彼の残虐性を加速させていた。一方、エリオンは王位継承順位が高いわけではない。それでも彼は、周囲の制止を振り切り、破壊的な行動を続ける。
叔父ベイラーや父マエカーが抑え役として存在し、実際に彼の行動を咎める場面も描かれる。それでもなお、エリオンは傷つけることをやめない。王の権力すら持たずに、これほどの害をなす。それこそが、彼がジョフリー以上に“邪悪”だと評される理由だ。
『ナイト・オブ・ザ・セブン・キングダムズ』シーズン1はU-NEXTで独占配信中。吹替版は、2月23日(月・祝)に全6話が一挙配信。(海外ドラマNAVI)





