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『ブレイキング・バッド』ソウル・グッドマンがスピンオフに値するキャラクターだと証明したシーン

2026年1月27日 ※本ページにはアフィリエイト広告が含まれます

ベター・コール・ソウル

犯罪ドラマの金字塔『ブレイキング・バッド』に登場した悪徳弁護士ソウル・グッドマンが、前日譚スピンオフ『ベター・コール・ソウル』に値するキャラクターだと証明したシーンについて、米Colliderが論じているので紹介したい。

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ソウルは単なるお調子者ではなく…

『ブレイキング・バッド』において、いかにソウル・グッドマンというキャラクターが特別な存在であったかを決定づけたのが、彼が物語の歯車を「回す側」に立った瞬間だ。ショーランナーのヴィンス・ギリガンが、『サタデー・ナイト・ライブ』の元脚本家でありスケッチコメディ出身のボブ・オデンカークを、この胡散臭い犯罪弁護士に起用した判断はまさに慧眼だった。早口で機転が利き、キッチュなスーツと下品なCMを操るソウルは、コメディの技術を持つ俳優でなければ命を吹き込めなかっただろう。

シーズン2第11話「混沌の渦」で、ウォルターとジェシーは仲間コンボを失い、行き詰まった状態でソウルの事務所を訪れる。ソウルは彼らを慰めるどころか、「君たちはメスの売り方が下手すぎる」と冷酷な現実を突きつけ、二人が裏社会では素人に過ぎないことを的確に見抜いていた。そして名台詞「知り合いの知り合いの、また知り合いを知っている男がいる」と言い放つ。それが後に最大の敵となるガス・フリングだ。この瞬間にソウルは単なるお調子者ではなく、裏社会の構造を理解し、最適な解決策を冷静に提示できる人物だと証明する。

続く第12話「マイ・リトル・ガール」では、ソウルの本質がさらに露わになる。ウォルターの息子が、ガンを患うウォルターのために立ち上げた寄付サイトを利用したマネーロンダリングは犯罪として極めて巧妙であると同時に、家族の善意を踏みにじる行為でもあった。家族を守るために犯罪に手を染めたはずのウォルターは、ソウルの助言によって、知らぬ間に家族を共犯関係へと引きずり込んでいく。この場面は、ソウルがウォルターを「救った」のではなく、後戻りできない道へと導いた瞬間だと言える。

『ベター・コール・ソウル』を経た今、このシーンはまったく違う重みを持つ。視聴者が見ているのは軽薄な弁護士ではなく、理想を失い、本名ジミー・マッギルとしての人生を破壊し尽くした末路の姿だ。前日譚ドラマで兄チャックや同僚ハワードの死、相棒キムとの決定的な別離を経験しながらも、なお「スリッピン・ジミー(規則をすり抜けるジミー)」を続ける彼の魂は完全に摩耗している。その状態でウォルターの犯罪を後押しすることに、もはやためらいはない。

一見するとコメディリリーフだったソウル・グッドマンは、実はウォルター・ホワイトを怪物へと仕立て上げた重要な共犯者だったのだ。彼は『ブレイキング・バッド』の中で、すでにスピンオフに値するだけの悲劇性と奥行きを備えていたのである。彼が「回し始めた歯車」こそが、ハイゼンベルク誕生の真の起点だと言えるだろう。

『ブレイキング・バッド』と『ベター・コール・ソウル』全シーズンは、NetflixとHuluで配信中。(海外ドラマNAVI)

Photo:『ベター・コール・ソウル』© 2020 Sony Pictures Entertainment. All Rights Reserved.

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海外ドラマNAVI編集部

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