
スウェーデンの人気作家ヘニング・マンケルの生んだ刑事、クルト・ヴァランダーを主人公にした小説シリーズはこれまで何度も映像化されてきたが、今度は現代風にリブートされるという。米Varietyが報じた。
「殺人者の顔」「目くらましの道」「背後の足音」をドラマ化
クルト・ヴァランダーは、スウェーデン南端の片田舎イースタッド警察署に身を置く中年刑事。彼の活躍を描いた小説シリーズは、1991年から2009年まで13作品出版された。40以上の言語に翻訳され、売上部数は4000万を超えるという。
映像化としては、母国でロルフ・ラッスゴード(『幸せなひとりぼっち』)主演の映画シリーズ『スウェーデン警察 クルト・ヴァランダー』が作られたのをはじめ、クリスター・ヘンリクソン(『エージェント・ハミルトン』)主演のスウェーデン発ドラマ『Wallander(原題)』、英国出身のケネス・ブラナー(『ハムレット』)主演・製作総指揮のイギリス/スウェーデン合作ドラマ『刑事ヴァランダー』、スウェーデン出身のアダム・ポールソン(『THE BRIDGE/ブリッジ』)がヴァランダーの若かりし頃に扮するイギリス/スウェーデン合作ドラマ『新米刑事ヴァランダー』が誕生。
そしてこの度、フランスを拠点とするバニジェイ・エンターテインメントがヴァランダー・シリーズを現代風にリブートするプランを明らかに。この『Wallander(原題)』の主演を務めるのは、スウェーデンが誇る名優ステラン・スカルスガルドの次男グスタフ・スカルスガルド(『ヴァイキング ~海の覇者たち~』)。
スウェーデン語で、シーズン1は一話あたり90分の全3話。原作の「殺人者の顔」「目くらましの道」「背後の足音」を取り上げるという。脚本家の一人は、クリスター・ヘンリクソン版のヴァランダーシリーズを手掛けたアントニア・パイク。ヨルゲン・ベリマルク(『捜査官カタリーナ・フス』)、ヨセフィン・ヨハンソン(『ラブ&アナーキー』)も名を連ねる。
42歳のクルト・ヴァランダーは、およそ20年に及ぶ結婚生活が破綻したばかりで、一人娘とは疎遠になっている。自分の人生が崩れていくように感じたヴァランダーは酒の量が増え、毎日ほとんど眠れない中、事件解決に重きを置くようになっていく。
製作総指揮のエリン・クヴィストは、ヴァランダーを「力強く直感的な刑事であるだけでなく、父親、パートナー、友として複雑で傷つきやすいキャラクター」だと説明し、同役を演じるグスタフは、度胸と直感、感情豊かなキャラクターを演じることができると称賛。また、今回のリブート作は「予測不可能な展開や争い、手に汗握る状況にしょっちゅう陥る作品」だと描写した。
バニジェイの副社長サイモン・コックスも、大きな期待を寄せている。「ヴァランダーは犯罪ドラマにおける最もアイコニックなブランドの一つであり、今回のリブート版は現代の観客が求めている、スピーディーな展開の犯罪捜査と、感情の大きな移ろいを提供します。グスタフ・スカルスガルドを迎え、現代的なレンズを通して伝説的な役柄をよみがえらせる本作は、国際的な観客にぴったりの新たな犯罪ドラマです」
ケネス・ブラナー主演の『刑事ヴァランダー』全4シーズンは、Amazon Prime Video(アマゾンプライム)にて配信中。(海外ドラマNAVI)
Banijay Entertainment Brings Back 'Wallander' for Modern-Day Reboot Starring Gustaf Skarsgård (EXCLUSIVE) https://t.co/4tPZvC2u4o
— Variety (@Variety) April 24, 2025
参考元:米Variety