カルト的人気映画『クルーレス』後日譚ドラマ制作へ!アリシア・シルヴァーストーン続投

1995年の青春映画『クルーレス』の後日譚ドラマが米Peacockで制作され、主演が続投するという。米Varietyなど複数のメディアが伝えた。

後世に影響を与える作品が再びドラマ化

『クルーレス』は、ジェーン・オースティンの小説「エマ」をざっくりと元にしている。主人公のシェールはファッション大好きの女子高校生。センスの良さに自信を持つ彼女は、学校に着ていく服をはじめ、音楽や恋人も自分にとってふさわしいかどうかが判断基準だ。おせっかいな彼女は冴えない同級生のタイを変身させるが、彼女が自分より人気者になってしまう。さらには、好きになったクールな転校生のクリスチャンがゲイと分かったり、運転免許の試験にも落ちたりといったことが重なり、自分の至らなさに気づく。そして、自分をずっと見守ってくれていた義理の兄ジョシュと結ばれる…というストーリー。

お洒落なシェール役のファッションや小物が大きな反響を呼んだこともあり、映画は製作費の7倍を上回る興行収入を収め、主演のアリシア・シルヴァーストーン(『バットマン&ロビン/Mr.フリーズの逆襲』)は一躍注目の存在に。若き日のショーン・ペンやニコラス・ケイジ、フィービー・ケイツが出演し、カルト的な人気を誇る1982年の青春映画『初体験/リッジモント・ハイ』でメガホンを取ったエイミー・ヘッカリングが監督・脚本を担当しており、同じように今も語り継がれる作品となっている。

『クルーレス』は公開翌年の1996年にドラマ化され、レイチェル・ブランチャード(『僕と君と彼女の関係』)がシェールを演じたこの作品は3シーズンにわたって続いた。2019年頃には、シェールでなく彼女の親友ディオンヌにフォーカスしたミステリータッチのドラマ企画も挙がったが、シリーズ化には至らなかった。

映像化のほかにも、小説やコミック、ビデオゲーム、舞台が作られたり、有名ブランドのヴェルサーチが『クルーレス』に影響を受けたコレクションを発表したり、人気アーティストのイギー・アゼリアが大ヒット曲「Fancy」のPVで同作を再現したり、2023年のスーパーボウル用のCMでアリシアがシェール役を再演したりと、オリジナル映画の公開から20年以上が経っても、この作品の影響は様々な形で見られている。

今回のドラマ化は、プロットなどの詳細は不明だが、シェールの30年後を描くという。アリシアが主演として続投するとともに、製作総指揮も務める。脚本を執筆するのは、『ゴシップガール』『ナンシー・ドリュー』といった青春ドラマをヒットに導いてきたジョシュ・シュワルツとステファニー・サヴェージ、そして『ドールフェイス』のジョーダン・ワイス。製作総指揮には、アリシアと脚本家の3人のほか、映画版に関わったヘッカリングとロバート・ローレンスも名を連ねる。

アリシア以外の映画版のキャストが出演するかは定かではないが、不老俳優と評判のポール・ラッド(『アントマン』シリーズ)はジョシュを再び演じたとしても違和感が少なさそうだ。タイ役のブリタニー・マーフィ(『8 Mile』)は2009年に他界している。

(海外ドラマNAVI)

参考元:米Variety米TV Line米Hollywood Reporter