
イギリスBBC製作の国民的SFアドベンチャードラマ『ドクター・フー』の現ショーランナーであるラッセル・T・デイヴィスが、次のショーランナーについての話し合いがすでに行われていることを明かしたことで、ファンの間では「次の指揮を執るのは誰か?」という憶測が広がっている。
これからも絶対に戻らない
2005年のシリーズ復活以降、ショーランナーを務めたのはデイヴィス、スティーヴン・モファット(『SHERLOCK シャーロック』)、クリス・チブナル(『ブロードチャーチ ~殺意の町~』)の三人のみ。そのため、議論の中心は自然と彼らに向けられた。しかし、モファット自身が次のショーランナーになる可能性を完全に否定している。
2010年から2017年まで『ドクター・フー』のショーランナーを務めたモファットは、X(旧Twitter)で「モファット以外で」と投稿したファンに反応し、「モファットは去るべきだ。そもそもそこにいないし、これからも絶対に戻らない。だから、他の誰かに嫌がらせをしに行ってくれ。もう自分の番ではない」と断言した。
Moffat must go. And I'M NOT EVEN THERE. And I definitely won't be, so all go and be horrible to someone else - It's not my turn any more.
— StevenWmoff (@SWmoff) March 12, 2025
とはいえ、モファットが『ドクター・フー』の世界から完全に離れるわけではなさそうだ。彼は最近、2024年クリスマススペシャル「Joy to the World」などの脚本を担当しており、今後もゲストライターとして関わる可能性が高い。ただし、ショーランナーとして復帰するという希望は完全に打ち砕かれたと言っていいだろう。
実際にモファットは新たなエピソードの執筆自体には前向きな姿勢を見せている。2025年の「Radio Times Covers Party」のインタビューで、「まだアイデアがあるか? まあ、これまでたくさんの脚本を書いてきたから、正直に言って新しいアイデアがあるかどうかはわからない。彼らが自分を求めるかどうかも、スケジュールがどうなるかもわからない。だから何とも言えない。執筆に反対とは思っていないが、やるとも言っていない。もう嘘もつかないよ」と語っている。
モファットが再び『ドクター・フー』の世界に深く関わることはあるのか? 彼の発言からは慎重な姿勢がうかがえるが、完全に可能性がゼロになったわけではないようだ。『ドクター・フー』は、Amazonプライムビデオにてレンタル配信中。(海外ドラマNAVI)
Photo:ドクター・フー ニュージェネレーション©BBC