英ITVで2011年に始まったミステリードラマ『ヴェラ ~信念の女警部~』が、2025年1月に放送されるシーズン14をもって幕を閉じることとなった。長年にわたり主人公ヴェラ・スタンホープを演じてきたブレンダ・ブレシンが、フィナーレの撮影を振り返っている。
「脚本を読んだ時に心が張り裂けた」
ファイナルシーズンは、「Inside(原題)」と「The Dark Wives(原題)」の2話構成。第1話「Inside」では、若い男の死体が発見されたタイン川沿いに向かったヴェラが調査を進めていくにつれ、壊れた関係や秘密の恋愛、恨みや後悔など、事件の裏に隠された事情が明るみになっていく。そしてシリーズ最終回の「The Dark Wives」では、ヴェラの故郷で激しい暴力を受けた若い学生の遺体が見つかり、ヴェラは事件の究明に追われる。
英Radio Timesのインタビューに応えたブレンダが、あるシーンで感情が高ぶったと回想している。「あるシーンは、ヴェラとジョン・モリソン演じるケニー・ロックハート刑事のシーンでした。脚本を読んだ時に心が張り裂けてしまって、撮影中も感情が高ぶってしまいました。撮影が終わった後にジョンから電話があって、“14年間も仕事をさせてくれてありがとう”と言ってくれました。なんて紳士なのでしょう。私も彼に感謝して、彼なしでは絶対にエピソードを撮るつもりはなかったと伝えました。それは本当のことですよ」
ブレンダはそれがどんなシーンだったのかを具体的には説明していないが、長年共演したキャストと撮影する最後のエピソードで、感極まったのも無理はないだろう。
最終回では事件の捜査だけでなく、ヴェラの幼少期や父親ヘクターとの関係も掘り下げられるという。製作総指揮のウィル・ニコルソンは父娘の関係について、こう言及している。「ヴェラと彼女の父親ヘクターの関係は非常に複雑で、ヴェラを形作ってきました。母親が亡くなったことで、彼女は早く成長せざるを得なかったのです。ヴェラと父親にとって辛い時期でも、彼女は父親を愛していましたが、彼の生き方はヴェラが送りたいと思うようなものではありませんでした。ヴェラの子ども時代についてさらに知ることができます。これは、ヴェラにとって一つの円環が閉じる瞬間だと思います」
ニコルソンによると、最終回はドラマシリーズそのものだけでなく、ヴェラが自身の過去や人生にけじめをつける重要な内容となるようだ。
14年間にわたる歴史に幕を下ろす『ヴェラ ~信念の女警部~』シーズン14は、英ITVにて第1話が2025年1月1日(水)に、最終回が1月2日(木)に放送。(海外ドラマNAVI)
#Vera's childhood explored in final episode, says executive producerhttps://t.co/v7w1dLd9LO pic.twitter.com/exblg0SNR6
— Radio Times (@RadioTimes) December 17, 2024