『NCIS ~ネイビー犯罪捜査班』で長年にわたりチームを率いたリロイ・ジェスロ・ギブスの若き頃を描く前日譚スピンオフ『NCIS: Origins(原題)』。そのシーズン1第10話では、同フランチャイズの長い歴史において初めて、犯罪がまったく関係しないエピソードが放送された。一体、どんな内容なのだろうか?
ギブスの捜査官への道を作った人との交流
1991年を舞台にした前日譚ドラマは、最愛の妻子を亡くしたばかりの駆け出しのギブス(オースティン・ストウェル)が、キャンプ・ペンデルトン支局で特別捜査官としてのキャリアをスタートさせ、本家にも登場したマイク・フランクス(カイル・シュミット)率いる強靭なNISチームの一員となり、成長していく姿が描かれる。
本国アメリカで今月16日(月)に放送されたシーズン1第10話「Blue Bayou(原題)」でギブスは、第7話「One Flew Over(原題)」で初登場したアパートの家主であるルースという女性とユニークな関係を築く。彼女は、NISの訓練にくじけそうになっていたギブスを励まし、彼は妻子のいない初めてのクリスマスを乗り越える。
米TV Lineのインタビューでショーランナーのデヴィッド・J・ノースが、『NCIS』フランチャイズで初となる犯罪が描かれないエピソードを制作することについて、本家でギブスを演じ本作の製作総指揮を務めるマーク・ハーモンに相談したそう。ストーリーの概要を伝えると、マークは喜んだ様子で「この作品を作ったのは、典型的な 『NCIS』(のエピソード)ではなく、大胆に挑戦するためなんだ。だから大胆に挑戦しよう」と言ってくれたという。
ノースと共同ショーランナーのジーナ・モンレアルは、第7話で初登場したルースとギブスの物語をもっと見たいと思い、議論を重ねたとのこと。ノースは、「これは、ギブスという人物にふさわしい物語だと思います。ギブスは独りぼっちで、海兵隊を辞めたことを父親にさえ言えませんでした。そんな時にルースと出会いました。誰もいない時に、ルースは彼の傍にいてくれたのです。結局ルースこそが、ギブスにNISこそが自分のキャリアになるかもしれないと思わせた人物だったことが分かります。ルースが彼を救ったのです」と語っている。立派な捜査官になれるようギブスを導いたのはフランクスだが、彼の背中を押した人物がほかにもいたようだ。
ルースを演じたのは、『THIS IS US/ディス・イズ・アス』や『アメリカン・クライム・ストーリー』に端役で出演しているロンドン・ガルシア。もともとロンドンは第7話のみに出演する予定だったが、その後に制作チームから連絡を受け、第10話で重要な役割を担うことになった。ロンドンは、同エピソードの脚本を読む度に泣いてしまったと回想している。
第10話には、ギブスとルースがパズルをしながら静かな時間を過ごすシーンがあるが、これはギブスを演じるオースティン・ストウェルの個人的な体験が反映されているという。コロナ禍で父親を亡くしたオースティンが落ち込んでいるのを知った隣人が、毎日彼を散歩に連れ出し、パズルを買ってくれたのだとか。それ以来、お互いにパズルを渡すのが習慣になったと説明している。そんなオースティンの体験が活かされたパズルのシーンでは、即興でルースとの会話を作り上げたそうだ。
このエピソードでは、ルースの余命が短いことを知ったストレスから、ギブスはNISの精神鑑定に落ちたと思い込み、苛立ちからバーで喧嘩を繰り広げることに。そんなギブスをフランクスがNISに採用すると決めるのは、実はルースに説得されたからであり、まさに彼女の存在なしに捜査官としてのギブスはあり得なかっただろう。
『NCIS: Origins』シーズン1後半エピソードは、米CBSにて2025年1月27日(月)より放送予定。『NCIS ~ネイビー犯罪捜査班』シーズン1~20はHuluにて配信中。(海外ドラマNAVI)
'NCIS: Origins': Behind The Decision To Craft The Franchise's First, Non-Crime Episode https://t.co/L3kbrcMmCa
— Deadline (@DEADLINE) December 17, 2024
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