『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』シーズン2、あのキスの真相をキャストが明かす「脚本になかった」

大人気ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』の約200年前を描く前日譚スピンオフ『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』のキャストが、シーズン2第6話で描かれたキャラクター二人のキスは、もともと脚本になかったと明かしている。

(※これ以降は、シーズン2第6話のストーリー展開が含まれます)

 

レイニラとのキスシーンに言及

シーズン2第6話「市井の人々」では、深山鴉の巣(ルークス・レスト)城で起きた惨劇を受け、ドラゴン戦争の緊張感が高まりつつあり、レイニラ・ターガリエン女王は信頼できる友として、デイモン・ターガリエンの協力者であるミサリアを頼り、心を開くようになる。その過程でミサリアがレイニラにトラウマ的な過去を打ち明け、心を通わせた二人は抱き合い、感情が高まった瞬間に情熱的に唇を重ねる展開となった。

The Wrapのインタビューで、ミサリア役を演じるソノヤ・ミズノ(『ラ・ラ・ランド』)が、レイニラとのキスシーンに言及。「それはキスとして脚本には書かれていませんでした。 脚本には、二人の間には吐息か何かがあるだけで、その後に何が起こっても中断されると書かれていたと思います」と語った。

ソノヤは物語の方向性について、レイニラ役のエマ・ダーシーとショーランナーのライアン・コンダルと何カ月にもわたって何度も話し合い、レイニラとミサリアのキスを提案したのは、エマだったと明かした。自身のトラウマについて打ち明けたミサリアを、レイニラが抱きしめて慰めたいという本能を感じ、そこからキスに入るのは自然な流れだったと述べている。

また二人のキスシーンについて、「いかなる意味であれ、クィアを餌にしていると思われたくなかった」と続けたソノヤは、「抱擁の熱さが、キスへ正しく導いた」と説明している。「二人とも長い間、いや今まで一度も、あんな風に抱き締められたことはなかったのではないでしょうか。あの抱擁の親密なか弱さが、凄く優しくて情熱的なキスに変わったのだと思います。本当に素晴らしかったです。二人にとっても、ドキドキする瞬間だったと思います」とも付け加えた。

ちなみに、同エピソードは米データベースIMDbで6.3点となっており、シーズン2の中でも最低の評価を記録しているが、これは同性愛を禁じるサウジアラビアをはじめとするほかの中東諸国の視聴者から1点をつける嫌がらせが発生しているためだという。Culture Craveによると、1点のレビューのほぼ50%がサウジアラビアからのものである。

シーズン2は残すところ2話となり、親密さを増しているレイニラとミサリアの関係にも注目しつつ、佳境を迎えている “黒装派”と “翠装派”の抗争の行方を見届けたい。『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』シーズン2は、U-NEXTにて配信中。(海外ドラマNAVI)

 

Photo:『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』シーズン2© 2024 Home Box Office, Inc. All rights reserved.