人気ドラマ『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』で24シーズンにわたり、性的暴行の末に生まれたオリビア・ベンソン刑事を演じているマリスカ・ハージティが、かつて自身が受けた性被害を告白した。
20年以上前、友人と思っていた相手が豹変
今月23日に還暦を迎えるマリスカは、米Peopleに掲載されたエッセイで、30代だった頃に友人だと思っていた男性に強姦された過去を明かし、その凄惨な体験について次のように綴っている。
「それはまったく性的なものではなく、支配とコントロール、圧倒的な支配でした。私はその状況から抜け出すためにあらゆる方法を試しました。ジョークを言ったり、愛嬌をふりまいたり、境界線を引こうとしたり、理性を働かせたり、“ノー”と言おうとしました。彼は私の両腕をつかんで押さえつけていて、恐怖を覚えました。暴力にエスカレートしてほしくなかったのです。今となっては、それがすでに性暴力だったと理解していますが、その時の私は彼が肉体的に暴力を振るうのではないかと恐れていたのです。私はフリーズ状態になりました。それは逃げるという選択肢がない時によく見られるトラウマ反応です。私は自分の身体から意識を切り離しました」
その恐ろしい経験を長いこと処理できなかったというマリスカは、「その出来事を切り取り、自分の物語から削除しました。その選択をした自分に共感を覚えています。そのおかげで耐えられたからです。“性暴力はなかった”と。今はそんな自分の一部を尊重しているし、私は生き残るために必要なことをしたのです」との想いも記している。
性被害や虐待に遭った人々を支援するジョイフル・ハート財団の構築に尽力してきたマリスカは、「それに私は、癒しがどのようなものかを知る必要があったと思います。かつて私はスピーチで“自分はサバイバー(性暴力を乗り越えた人)ではない”と言いましたが、これは嘘を言っていたわけではなく、自分はサバイバーではないと思っていたのです。その人物が自分にしたことを何度か話したことはありましたが、最小限に留めていました」とも明かした。
自分が受けた性被害を自分で認めようとしなかったマリスカだが、その過去について夫で俳優のピーター・ハーマン(『Younger/ライザのサバヨミ大作戦』)や友人に話すことで、自分の中で何かが変わり始めたとも付け加えている。
エッセイの終盤でマリスカは、「正義に関しては、それぞれのサバイバーによって見方が異なることを知ることが重要です。私にとっては、(加害者に罪を)認めて謝ってほしい。“あなたにしたことを謝ります。あなたをレイプしました。弁解の余地はありません”と。それが始まりです。その向こう側に何があるのかは分かりませんし、すでに起きたことをなかったことにはできません。ですが謝罪が、この出来事を乗り越える上で一役を担うことは確かです」と綴り、「気持ちを新たに、私は苦しんでいるすべての人に対する思いやりの気持ちでいっぱいです。そして私は今もまだ、誇りを持って乗り越える過程にいます」と締めくくった。
以前にマリスカは、『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』の視聴者から自身が受けた性的暴行や虐待について打ち明ける手紙やメールを受け取ることが多いと明かしていたが、そういったファンの姿勢が彼女自身の告白を後押ししたのかもしれない。
性被害者に勇気を与え続ける『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』は、Hulu、Amazon Prime Videoなどで配信中。最新のシーズン25は、米NBCにて1月18日(木)放送スタート。(海外ドラマNAVI)
参考元:米People
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Photo:『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』シーズン24 © 2022 NBCUniversal Media, LLC