ここ近年のハリウッドでは、性的暴行など犯罪の嫌疑のかかった俳優や関係者が出演作からバッサリ切られてしまう、“キャンセル・カルチャー”が定着している。米Indie Wireが、そんなスターを取り上げているので、そのうち5人を紹介しよう。
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人気ドラマから“キャンセル”されたドラマスター
『マンダロリアン』のジーナ・カラーノ(シーズン1で降板)
新共和国の兵士キャラ・デューン役を演じ、共和党支持者であるジーナ・カラーノは、コロナ禍で政治的に物議を醸すようなツイートを連発。
米国政府のパンデミック政策や、組織的な自身売買および、未成年に対する数々の性的暴行罪で逮捕されたジェフェリー・エプスタインの突然死に対する不満を訴え、最後の留めを刺すかのように、米国におけるトランプ元大統領支持者の扱いをナチス・ドイツにおけるユダヤ人の扱いと比較。
事態を重く見たディズニーは瞬く間にジーナを“キャンセル”し、あえなくシーズン1で解雇となった。
『ハーパー★ボーイズ』のチャーリー・シーン(シーズン8で降板)
お騒がせ俳優として知られるチャーリー・シーンは、本シリーズで8シーズンにわたって主演していたが、アルコール依存症のリハビリ施設に入院した2カ月後、自己破壊的な行動と番組プロデューサーに対する暴言が原因で解雇。
米CBSは番組を打ち切る代わりに、劇中でチャーリー演じるチャーリー・ハーパーが地下鉄にはねられて帰らぬ人になったという筋書きを展開した。
そしてチャーリーの代役として、『ザット '70s ショー』で知られるアシュトン・カッチャーを新しい主役ウォルデン・シュミット役に抜擢。ファイナルとなるシーズン12までアシュトンが主演を務めた。
『トランスペアレント』のジェフリー・タンバー(シーズン4で降板)
モートン・フェファーマン役で主演したジェフリー・タンバーは、#MeTooムーブメントのピーク時となる2017年に、撮影現場での不適切な行為および性犯罪で告発され、シーズン4をもって降板。本人は、シスジェンダーである自分がトランスジェンダーのキャラクターを演じるストレスにより、不適切な行動を引き起こしてしまったと弁解した。
Amazonスタジオの内部調査の結果、ショーランナーのジル・ソロウェイはタンバーとの関係を断ち切ることを決め、主演俳優なしで、シーズン5にあたる「ミュージカル・フィナーレ」を製作してシリーズを締め括った。
『フラーハウス』のロリ・ロックリン(シーズン4で降板)
本家となる『フルハウス』から続編スピンオフにベッキー役で続投したロリ・ロックリンは、2020年に自分の娘たちを名門大学に不正入学させたスキャンダルを起こし、電話・メールによる詐欺の共謀罪を認めて2カ月間服役。
この不祥事により、シーズン5に続投するはずだったロリは番組から解雇され、劇中では彼女の不在について、「ベッキーはネブラスカにいるお母さんの手伝いをしている」との説明があった。
『私の“初めて”日記』のクリッシー・テイゲン(シーズン2第3話のナレーターから降板)
2011年、リアリティ番組タレントのコートニー・ストッデンが、当時16歳だった彼女が51歳の俳優ダグ・ハッチソン(『LOST』)と結婚した時、クリッシーからSNSやDMで誹謗中傷のメッセージを数多く受け取り、中には「あなたが死ぬのが待ちきれない」と自殺を促すような言葉があったことを暴露した。
クリッシーはコートニーに向けて謝罪文を投稿したが、『私の“初めて”日記』シーズン2第3話で担当するはずだったナレーターから降板。
Netflixの広報担当者によると、降板はクリッシー本人の決断だったという。最終的にトップモデルのジジ・ハディットが、クリッシーの代役を務めた。
(海外ドラマNAVI)
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Photo:『マンダロリアン』©2023 Lucasfilm Ltd./『トランスペアレント』/『フラーハウス』Netflixにて独占配信中/クリッシー・テイゲン© SF/Famous