Netflix製作による英エリザベス2世の治世を描く『ザ・クラウン』。これまでに配信された5シーズン分の製作費は、なんと数百億円にも上るのだという。一体なぜ、それほどまでにお金がかかるのだろうか?
セット、小道具、キャスティング…かさむ費用
『ザ・クラウン』は、1947年のエリザベス王女とフィリップ王子の結婚から始まり、史実を交えながら英王室の歴史を追って綴られるため、その時代に合わせた豪華絢爛な衣装、インテリアや小道具などにかかる費用が莫大に。その上、物語の舞台となるウィンザー城などで実際にロケを敢行できないため、ロケ地の確保やCGIのコストもかさむことになる。
また、本シリーズでは年を重ねていくキャラクターの年齢に合わせ、2シーズンごとに俳優をリキャスティングするため、当然ながらキャストの年齢も上がっていく。ということは、名高いベテラン勢に支払う出演料もアップすることになる。
主演のエリザベス2世役は、シーズン1&2では1984年生まれのクレア・フォイに始まり、シーズン3&4では『女王陛下のお気に入り』でアカデミー賞主演女優賞を受賞したオリヴィア・コールマンが務め、最新シーズンでは、『ハリー・ポッター』シリーズなどで知られるイメルダ・スタウントンへとバトンが繋がれている。
その他、シーズン5には、『ゲーム・オブ・スローンズ』のジョナサン・プライスがエディンバラ公爵フィリップ殿下役、『アフェア 情事の行方』に主演したドミニク・ウェストがチャールズ皇太子役で参加するなど、キャスティングの豪華さは一目瞭然だろう。
これまでに費やした製作費は?
米Forbesによると、シーズン5の1話あたりの製作費は1440万ドル(約20億円)にも上り、シーズン5全体では1億4330万ドル(約200億円)に達したという。また、製作会社であるソニー傘下Left Bank Picturesが、これまでに『ザ・クラウン』に費やした総額は5億400万ドル(約700億円)という驚異的な数字になるという。
しかし、:全エピソードが英国で撮影されている『ザ・クラウン』は、大幅な税金控除が受けられるとのこと。英国のTV減税制度では放送1時間あたりに120万ドル以上の製作費を投じた製作会社は、発生した費用の最大25%が現金で控除されるため、費用がかさんでも利益を上げられる仕組みになっている。
なお、ファイナルとなる『ザ・クラウン』シーズン6は、2023年内にNetflixでデビューの予定。シーズン1~5は独占配信中。
※為替レートは2023年6月現在の情報です。
参照元:米Screen Rant
(海外ドラマNAVI)
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Photo:『ザ・クラウン』シーズン3©Sophie Mutevelian / Netflix