スーパーヒーローの概念を根底から覆し、世界中で旋風を巻き起こしているAmazon Prime Video(以下、アマゾンプライム)にて配信中の『ザ・ボーイズ』。最悪なヒーローたちの中で、正義感をもつ本当の意味でのヒーロー、スターライトことアニーを演じるエリン・モリアーティが、自身に対する批判コメントについて、沈黙を破った。米TV Lineが伝えている。
エリンは、『ザ・ボーイズ』シーズン3での自身の身体的容姿に関するコメントを受け、いかに「黙らされ」「人間性を奪われた」と感じているかについて口を開いた。ことの発端は、あるファンが書いたエッセイ。その内容を抜粋し、エリンは自身のInstagramに投稿した。
「#IStandWithStarlight? The betrayal of Erin Moriarty by The Boys 'fans'(スターライトの味方?『ザ・ボーイズ』の“自称ファン”によるエリン・モリアーティへの裏切り)」と題されたこのエッセイは、シーズン3の最中にエリンに向けられた「最低の悪意と女性嫌悪」、特に「彼女の容姿に関する批判コメント」について書かれている。エッセイを投稿していたファンは、エリンの容姿に対する批判や、最新シーズンとそれより以前での彼女の容姿が変化していることへのコメントなどを指摘。「男性のキャスト陣もひどい批判に耐えているのは確かですが、エリンの容姿に対する執着や批判はその比ではありません」とbutcherscanaryは書いた。
「このハラスメントは、エリンの演じたスターライトという役柄の背景を考えると、より酷いと思います。彼女は黙っているしかなく、性的な目で見られ、自分の考えや感情を持つ人間としてではなく、まるで他人が映し出すためのキャンバスのような物として扱われています。でもアニーはフィクションであり、エリンは現実に生きている人間なのです」
このエッセイのスクリーンショットを投稿した後、エリンはキャプションに「自分の言葉を発してはいけないと感じました。人間性を奪われた気もしました。私は麻痺していると感じています。この役に血と汗と涙を何度も何度も注ぎ、そして成長しました。(※成長した、ということは私たちは精神的にも肉体的にも変化し進化するという意味です)私はこの役のために血と涙を注いで努力したので、このような荒らしはまさにこの役(アニー)にとっては許し難いものなのです。このエッセイに感謝したいですし、それと同時に心が折れました。皆、それぞれ大変なことを抱えています。これ以上そのような苦しみを増やす必要はないでしょう。それに私は決して意図的に(特に)公の場であなたにそのような苦しみを与えません。このことで、更に共感できるようになりました。私は誰も嫌いにはなりません。ただ共感し、許したいと思います」と締めくくった。
この後、アニーの恋人でもあるヒューイ・キャンベルを演じるジャック・クエイドをはじめ、共演者数名が応援メッセージを寄せた。ジャックは、「エリンが大好きです。私たちはあなたと共にいます。とても素晴らしく、才能にあふれた存在です。これからも輝き続けてください。荒らしは私たちに任せて。あなたを応援しています」とコメント。また、本作のクリエイターであるエリック・クリプキはこの騒動について、「1、これは文字通り、『ザ・ボーイズ』の伝えたいメッセージと正反対です。2、あなたは現実にきて感情を持つ本物の人々に苦痛を与えている。親切にしなさい。もし親切にできないなら、Dxxxを一袋食べて、太陽に向かってF-k offして、『ザ・ボーイズ』を見ないように。そんなファンはいらない」と、ツイート投稿をした。
『ザ・ボーイズ』シーズン1~3はAmazon Prime Video(アマゾンプライム)にて独占配信中。(海外ドラマNAVI)
Photo:『ザ・ボーイズ』©Amazon Studios