ついに最終回を迎える『ベター・コール・ソウル』。その本家の『ブレイキング・バッド』はスピンオフドラマだけでなく続編映画『エル・カミーノ:ブレイキング・バッド THE MOVIE』も作られたが、『ブレイキング・バッド』の世界はもっと大きくなっていくのだろうか? クリエイターが今後の構想について見解を述べた。米TV Insiderが報じている。
『ブレイキング・バッド』終了時にも言っていたこととは…
テレビ批評家協会夏のプレスツアーに参加したクリエイターのヴィンス・ギリガンは、「無理に『ブレイキング・バッド』のスピンオフをやったような気がしていたけれど、結果にはこれ以上ないほど満足しています。映画版についても誇らしく思っています。引き際のタイミングがわかってきたような気がしているので、この世界観でこれ以上何かする予定は今のところありません」とばっさり。
とはいえ、『ブレイキング・バッド』終了時にも同じことを言ったと述べ、同じキャストやスタッフ陣とまた一緒に働きたいが、別のストーリーを作りたいとも話した。共同クリエイターのピーター・グールドもこれに同意し「絶対とは言いません。数年後にどう感じるかなんて誰にもわかりませんからね」と続けた。
最終話を迎える『ベター・コール・ソウル』だが、視聴者と番組に携わった人たちの期待が高いことを重々理解しているという。「この作品でノーベル賞を受賞できなかったら、とても残念だ」と冗談まじりに語るギリガンは、「フィナーレについて臆面もなくよろこべるのは、私がほとんど関与していないからなのです」と続ける。「ピーター(・グールド)が脚本と監督を務めました。彼は控えめな紳士なので、素晴らしいものになったと自慢気には言わないでしょうが、最高な出来栄えなのです」グールドは「プレッシャーは大きい」としながらも、「制作に携わった我々全員は終わり方にとても満足している。私が最も誇りに思っていることは、『ベター・コール・ソウル』が、その作品自体に忠実であるということ。最初に始めた時と同じコートで最後までプレイしている、つまり展開が横道にそれずずっと最初から最後まで『ベター・コール・ソウル』の世界にい続けたのです。これは快挙だと思いますよ」と自信の程を語った。
主人公を演じるボブ・オデンカークも満足
主人公ジミーことソウル・グッドマンを演じるボブ・オデンカークは最終話の脚本を読んだあと不安は感じなかったという。「グールドとチームの脚本家たちは、この作品の核心を伝える方法を見つけたのです」と説明し、ファンが本作の内容にいかに集中しているかを実感していると付け加えた。
「『ブレイキング・バッド』は偉大なモンスター級の作品で、テレビ番組の基礎とも言えるものです。本作が作品として独り立ちするにあたって、オリジナルからの影響があるのではと心配していましたが、そうはならなかったと思っています。『ベター・コール・ソウル』そのものが、オリジナルから離れて独自に存在してもいいようになったと思っています。そしてその終わり方は、自分たちの存在そのものの核をついたものになっているのです」
『ベター・コール・ソウル』シーズン6はNetflixで独占配信中。(海外ドラマNAVI)
Photo:『ベター・コール・ソウル』シーズン6©Greg Lewis/AMC/Sony Pictures Television