1984年に第1作が公開されて以来、熱狂的なファンを生んだ『ターミネーター』。今年は、ついに「審判の日」後のスカイネットVS抵抗軍の戦いを描いた『ターミネーター4』が公開! そして『T4』の公開と期を同じくして、テレビシリーズの『ターミネーター:サラ・コナー・クロニクル』シーズン2のDVDも発売される。
『T2』の5年後から始まるテレビシリーズも新たなる展開を迎えるのだ!
DVDの発売を記念して、ジョン・コナーを守るべく送られてきた美少女型ターミネーター"キャメロン"を演じるサマー・グロー(以下:サマー)、そして『T1』でサラを守るために未来から送られ抵抗軍兵士カイル・リースの兄デレク・リースを演じるブライアン・オースティン・グリーン(以下:ブライアン)が来日。海外ドラマNAVIが単独インタビューを敢行した。
来日初日、最初のインタビュー、緊張するNAVI取材陣の前に登場したのは、テレビシリーズではめったに見られないにこやかな表情のサマー、そして『ビバリーヒルズ高校白書』のデビッド坊や(!)だったブライアンの成長したたくましい姿!
さて、2人のインタビューを通して、この『サラ・コナー・クロニクルズ』の見どころをチェックしていこう!
1.マニアにも受け入れられた映画に忠実な世界観
ジェームス・キャメロンが作り上げた『ターミネーター』は熱狂的なファンが多い作品としてもしられる。特に『T3』が散々たる悪評だった中、「僕自身が映画のすごいファンだったし、映画もキャラクターも好きだったから、プレッシャーはあった。」とブライアンが語るように、このテレビシリーズ、ファンは注目をしていた。
「制作に関わる誰もがジェームス・キャメロンの作ったシリーズの世界観に忠実でありたい、と思っていたし、特に制作総指揮のジョシュ・フリールドマンは、頭がよく、何よりも彼が大ファンだったので、原作に対する敬意は払われていた。」とブライアン。
結果、テレビシリーズは大好評、「みんなあたたかく受け入れてくれた」(サマー)とのこと。
ジョン・コナーの成長やデレクの戦争でのトラウマなど、映画では描ききれない細部をていねいに描き、単なるSFアクションに終わらせないシリーズになっている。
2.キャメロンは究極のツンデレ?
シリーズ発の美少女型ターミネーター、キャメロン。彼女の人気も高い。登場のシーンでは今どきの女子高生っぽくジョンに話しかけるキャメロン。以降は、ほとんど無表情。これって究極のツンデレ? ロボットとしての役作りにサマーは苦労したそう。
「足を組んだり、手を組んだり、といった自然と出る仕種をおさえるのに苦労しました。まばたきも意識的にしなきゃならなかったし」
その努力の甲斐があって、全編通してほぼ無表情。
「無表情で通すのは難しかったし、共演者に対して申し訳ないという気持もあったの。演技って、表情のやりとりで演じていくものなのに、相手の演技を拒絶するように無表情でいなければならない、だから相手の方に非常に申し訳ないなぁって。」
それが逆に新鮮でドラマの中ではプラスになっているとブライアンは言う。
「本当にサマーからは何も返ってこない、だけどそれがかえって違和感だとか不思議な雰囲気をかもしだして、面白かったよ」とのこと。
無表情の、キャメロン、シーズン2では同年代の女の子と楽しそうにサッカーゲームをする、なんてシーンもあるから要注目。
一方、ブライアンの演じるデレク・リースはどこか影のある役。
「この役をやるにあたって一番難しかったのは、頭のどこかに、自分の過去を抱えているというところ。自分の弟を死なせてしまったという自責の念を常に抱えている。だから、どんなシーンでも100%リラックスしているということはなかった」
うーん、あのビバヒルのデビッド坊やがここまで成長したとは、感慨深げ・・・・・・。シーズン2では未来からやってきた恋人とのラブシーンも。
3.映画ファンなら「ニヤリ」とするシーンも見逃すな!
全体的にシリアスなムードが漂うドラマだが、ところどころ挿入されるニヤリとさせられるシーン。たとえばT2でT800型が言う有名なセリフをキャメロンも言ったり、ダイモンドをもらうシーンではマリリン・モンローの有名な曲「Diamonds Are A Girls Best Friend」を何度も繰り返したり・・・。映画ファンなら思わずニヤリとするはず。
「毎週みんなが続けて観てくれないといけないから、シリアスなシーンばかりでなく、ユーモアをちりばめている。」とサマー。
「キャメロンがいいキャラクターなのは、彼女は5歳の子どもみたいなものだから。経験することすべてが目新しいもの。子どもが突拍子もないことを言うようにキャメロンもそういうことを言うから、面白いよね」とブライアン。
4.急展開を迎えるセカンドシーズン
サマーにとって、シーズン2の第1話が一番苦労したエピソードだと言う。
「短い期間での撮影だったのに、多くのシーンがあった。それと同時に特殊メイクもたくさんしなければならなかったし、アクションシーンも多かった。それに、感情をこめなければならないシーンもたくさんあったので大変だったけど、振り返ってみれば私の一番好きなエピソードになったわ。」
衝撃のシーズン1のエンディングから、急展開を迎えるシーズン2。登場人物の内面を描くとともに、新たな女性ターミネーターも出現、スカイネット誕生の謎にせまる。
さて、最後に2人が子どものころ好きだったTV、今楽しみにしているTVを聞いてみた。
「子どものころは、『大草原の小さな家』。今は、『Top Chef』(アメリカ版料理の鉄人)」(サマー)
「子どものころからあまりテレビは見ないんだ。映画『スターウォーズ』の大ファンで。強いて言えばコメディ番組の『Three"s Company』ぐらい。今もあんまりテレビは見ないな・・・」(ブライアン)
ドラマでは見ることのできないレアな笑顔をいっぱい見せてくれたサマー・グローと、お兄ちゃんのようにあたたかく見守り、彼女をフォローするブライアン・オースティン・グリーン。短い時間だったが、反目するドラマの役柄とはまったく異なる和やかな2人の一面を垣間見せてくれた。
また、シーズン2では、日本に縁のあるエピソードもあるそう。サマーもそのシーンで活躍しているというので、お楽しみに。
■『ターミネーター:サラ・コナー・クロニクルズ<セカンド・シーズン>』
【リリース】6月10日セル・レンタル同時リリース
【発売元】ワーナー・ホーム・ビデオ