2月10日、日曜日の夜、『ウォーキング・デッド』シーズン3の後半シリーズ第1話が放送された。
この放送回は、第55回グラミー賞授賞式の裏チャンネルという悪条件でありながら、またもや放送局AMCの最高視聴率を塗り替えた。
1200万人を超える視聴者数を記録して(ちなみに10月に放送されたシーズン3の第1話の視聴者数が約1100万人)、その内の約800万人が18-49歳のグループに属するという。
この18-49歳のグループは、広告業界が最も重視する年齢グループであり、今回の放送は、このグループでのドラマ視聴者数の記録も塗り替えた。
この18―49歳グループは、フェイスブック等のソーシャルメディアを使っての、今後の口コミ宣伝が見込まれることから、更にシーズン後半の視聴者数、視聴率が伸びることが期待されている。
前半の放送終了から約2か月経過して、内容を忘れている人も多数いると思うので、シーズン3後半の見所を3つにまとめた。
というのも、AMCでも筆者のように内容を忘れている人を考慮してか、日曜夜放送のシーズン3後半第一話まで、週末をほぼ丸々使って、シーズン1エピソード1から全話放送したのだ。
では、その中身をざっくりと紹介しよう。
1.メルルとダリルの最悪の再会ーウッドベリーの怒り狂う人々の前でガバナーに殺し合いを命じられる
2.ダリルの救出劇
3.刑務所に迷い込んできたタイリース達4人組
この3つのまとめで大体思い出して頂けただろうか?
前半がどんな感じで終わったか思い出せると、すんなり後半第1話(エピソード9)を楽しんで頂けるはず!
さて、後半第1話を見ての筆者の感想である。
視聴者が見たいと思う要素をバランス良く配置していたと思う。
ゾンビとの戦い、グロさ、内的葛藤、登場人物間の対立などなど...
それぞれのシークエンスも上手く仕上げられていて、相変わらずのあっという間の45分であった。
何となくだが、シーズン3後半はゾンビとの戦いよりも、人間ドラマに焦点を当てていくのでは、と思った。
結果、出来としては4☆(スター)を差し上げたい!
もうひとつ、ストーリーと直接関係無い感想がある。
グレン役のスティーブ・ユインの影響であると思うのだが、韓国の進出がより目につくようになった。
もちろん、全然、ネガティブな印象ではなくて。
リック達の乗る車がヒュンダイなのは基本だが、サン・キュ・キムというどう考えても韓国出身の名前をプロデューサーや、ライターの中に良く目にするようになった。
今回のエピソードでも、第40回(2006年)のスーパーボールでMVPを取った韓国出身のNFLのスーパースター、ハインズ・ウォードがウォーカー役としてカメオ出演している。
『HAWAII FIVE-0』のダニエル・デイ・キムやグレイス・パークのように、アメリカでのドラマ市場にも、どんどん韓国人が進出しているのだなと強く感じた。
毎回『ウォーキング・デッド』放送終了直後に放映する生放送トークライブ『トーキング・デッド』。
この回のゲストもまた、グレンことスティーブ・ユインであった。ちなみにもうひとりのゲストは、『ウォーキング・デッド』のシーズン合間に放送されるリアリティー番組『コミックブック・メン』のスター、ケビン・スミス。
スティーブ・ユインの重宝のされ方からみて、韓国の進出は暫く続きそうだし、単純に作品中のグレンは死ぬことなく、安心して見ることが出来そうだ。
最後にとっても軽いネタバレを含む内容を記す。
ゾンビを含んだ死者数などのまとめと、気に入ったセリフを英語と和訳で2、3紹介する。
ストーリー内容を全く入れたくない方はどうぞここで読み終わって欲しい。
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ゾンビ殺害数
9
死者数
6
負傷者数
2
Brother against brother. Winner goes free. Fight. To the death.
ガバナー「兄対弟。勝者は自由を得られる。死ぬまで戦うのだ」
I must be the first brother in history to break into prison.
タイリース「俺が歴史上初の、刑務所に自ら進んで入ったブラザー(黒人)だな」
このセリフがどのような場面で口にされるのか、楽しみにしていただきたい。
Photo:Gene Page/AMC
(c)TWD productions LLC Courtesy of AMC.