『TAXi』『トランスポーター』シリーズの脚本、製作で知られるリュック・ベッソンが原案・企画・製作総指揮を務める痛快アクションドラマの第3シーズンが、いよいよ日本初上陸! 引き続き、主人公のヴァンサンを中心にド派手なアクションがスピーディーな展開で描かれます。しかも! 今シーズンは、化学兵器の影響で肝臓に損傷を負ったヴァンサンの肝臓移植のドナー候補に、実の父親でコロンビアの刑務所に服役中のクロードが浮上! 彼はヴァンサンの救世主となるのか!? それとも......!?
そんな第3シーズンの放送に先がけ、今回はヴァンサン、ジュリエット(ヴァンサンの妹で地元警察の刑事)、ローラ(ヴァンサンの娘)、クロード(ヴァンサンの父)という、なんとも濃いリベラッティ一家の吹替を担当する4名のボイスキャストのみなさんを直撃! 新シーズンの展開や見どころなどをうかがってきました。
――いよいよ第3シーズンですが、シーズンを重ねる人気作になった理由はどこにあると思いますか?
森川:リュック・ベッソンならではのスピーディーな展開はもちろん、見る者を飽きさせないハラハラドキドキ感満載のストーリー構成が視聴者の支持を集めたんじゃないでしょうか。
園崎:しかも、ストーリーに緩急があるんです。緊迫感あふれる展開の合間に、お笑いや家族ドラマの要素が組み込まれていて。そのギャップがいいですよね。
森川:確かに! イドラの過酷なミッションと家族のほんわかしたやり取りが並行して進行するから引き込まれるんですよね。
森:リベラッティ一家のキャラクターも濃くて魅力があるよね。何せ、父親(クロード)は犯罪者で、息子は秘密工作員、娘は警察官だもん。「何なんだ! この一家は!」って最初は衝撃受けましたよ(笑)
下山田:ローラは唯一まともですよね?
森川:ど、どうかな......!?(笑)
森:今シーズンはクロードが加わったことで、クロードとヴァンサン、ヴァンサンとローラという2世代の親子関係が同時に描かれるから、ますます面白みが増しているよね。
――第3シーズンから見始める方のために、第1、2シーズンで押さえておきたいドラマのポイントを教えてください!
園崎:絶対にチェックしておいていただきたいのは、第1シーズン第1話の冒頭ですね!戦闘中にも関わらず娘に「ハッピー・バースデイ・トュー・ユー♪」を歌ってしまうヴァンサン(笑)。あのシーンでこのドラマの方向性が決まったような気がします。
森川:ヴァンサンは自ら進んでイドラに入ったわけではなく、脳腫瘍の高度な治療を受けるのと引き替えにイドラの任務を引き受けざるを得なかったという大前提も押さえておいてほしいですね。それもこれも、すべては愛する家族のため。ヴァンサンは家族思いの男なんです。一方で、元妻アレクサンドラをめぐる同僚ベルトランとの三角関係や、魅惑的な工作員マリーとのロマンスなんかもあったりしますが(笑)
下山田:ローラを演じる立場としては、彼女のことを「家族に迷惑ばかりかけている面倒な娘」って誤解しないでほしいです(笑)。ローラは家族で仲良く暮らしたいと思っている普通の女の子だということを忘れないでください!
――今シーズンは、ヴァンサンの父クロードが登場するんですよね?
森川:前シーズンのエンディングは、"ついにヴァンサンの父登場!? "という衝撃的な幕引きでしたもんね。
園崎:「え、お父さん!? 声、誰なんだろう!? 」っていう(笑)。伝説のマジシャンというクロードの設定もスゴイですよね。
森川:そう、そう(笑)。さらに、クロードの人脈もスゴイんですよね。「あれもこれも、全部クロードが絡んでいる!? 」っていうくらいストーリーにガッチリ食い込んで、いろいろなことをやらかしながら大いに引っかき回してくれます。さすがはヴァンサンの父親です(笑)
下山田:ヴァンサンもジュリエットもクロードがどんな人物かすでに知っているわけですが、ローラにはそんな予備知識はないから、ひたすら「いいおじいちゃん」という印象ですね。
森:刑務所暮らしでずっと家族と会っていないという設定で、第3シーズンにしてようやく登場したわけだからね。演じる自分も、最初はどうやって溶け込めばいいのか分からなかったですよ。このテンポに付いて行くのは大変だなと思いましたね(笑)。とはいえ、クロードは自分と同じ世代だし、意外と情にもろかったりシャイだったりする一面もあって共感できるキャラクターなんです。だから、自分なりにクロードというキャラクターを解釈してからアフレコに臨んだんですが、結局、ヴァンサンやジュリエット、ローラと掛け合いをしているうちに役作りの方向性が変わってきて。僕にとってのクロードは、"ほかのキャストのみんなが作ってくれたもの"と言えるかもしれませんね。
また、クロードを演じるパトリック・シェネさんが、実に味のある芝居をしてくれてるんです。フランスのアカデミー賞と言われるセザール賞で助演男優賞を受賞したり、主演男優賞候補になったりしている大物俳優さんですから。今シーズンは、クロードの妻でヴァンサンとジュリエットの母親という役どころで、かの大女優ミレーヌ・ドモンジョも登場するんですよ。このキャスティングを見れば、この番組がいかに現地で人気を博しているのか分かります。
――第3シーズンでは、ヴァンサン、ジュリエット、ローラはどうなっていくのでしょうか?
森川:ヴァンサンの第3シーズンは、やはりクロードの登場によって新たな見どころが増えていますね。ロマンスについて言えば、前シーズンとはガラリと状況が変わっています。「あれ!? アレクサンドラは!? 」って、みなさんすぐに気付くんじゃないでしょうか(笑)。その分、ヴァンサンとマリーの関係に注目してもらえればと思います。
園崎:今シーズン、グッと痩せてキレイになっているジュリエットには"まさか"の展開が待ち受けています。声をアテている私自身が、かなり困惑しているくらいです(笑)。安泰だと思われていた彼女の家庭問題に焦点が当てられるのは第3シーズンならではですね。
下山田:前シーズンは三角関係のような展開もありましたが、今シーズンのローラはアルチュールとラブラブです(笑)。アルチュールってメインキャラクターではないですが、要所要所でいい働きをしてるんです。そんな彼の姿も見逃さないでほしいです。
――第3シーズン、リベラッティ一家以外のキャラクターで注目すべきは......!?
森川:ヴァンサンにとってアレクサンドラをめぐる恋敵でもあったベルトランが、やはり引き続き注目株ですね。しかも、今シーズンはイドラの中心メンバーになって、かなり偉ぶってるんです(笑)。ド・ボワシュー大佐を、いわば見殺しにしたような彼がですよ! ヴァンサンとの反目し合う関係、それがコメディタッチに移行している点も見どころですね。
園崎:ジュリエットに関して言えば、相棒刑事があの食いしん坊のバゴからイケメンのレダに変わるのがポイントですね。シーズン後半の彼とジュリエットの展開にご期待ください!
下山田:ド・ボワシュー大佐の後任の女性指揮官ガンデルも、感情的な一面を持ち合わせているユニークなキャラクターですね。でも、個人的には私もベルトランから目が離せないです。彼って可愛いですよね(笑)
森:愛すべきキャラクターが多いドラマなんだよね。トニーもいい味出してるし(笑)
――第3シーズンの"ココを見て!"というポイントと、ファンへのメッセージをお願いします。
森川:"戦うお父さん"を地で行くヴァンサンのイドラでの活躍はもちろんのこと、彼と父クロードとの確執が何と言っても見逃せません。楽しみにしていてください!
園崎:シーズンを通してのテーマがこれまでにも増して濃厚です。特に、リベラッティ一家の"濃さ"に注目していただきたいです。リベラッティ一家が集うシーンが描かれる第6話では、"ノンストップアクション"とは毛色の異なる、のどかな雰囲気も楽しんでいただけると思います。お見逃しなく!
下山田:依然としてアクション満載ですが、ユーモラスなシーンも相変わらず盛りだくさんです。それを探しながら楽しんでいただけたらと思います。ローラはより一層大人になり、今シーズンは友人たちとの関わりも描かれます。ぜひ応援してください!
森:アフレコスタジオでは、キャストやディレクターと丁々発止のやり取りをしながら、「セリフに負けるものか!」と全力で役作りをしています。まさに"ノーリミット"な現場です。その現場の雰囲気がマイクを通して表現されているはずなので、「このシーン、スタジオではどんな様子だったんだろう?」なんて考えながら見ていただけたらと思います。もう一つの『ノーリミット』を発見していただけるんじゃないでしょうか。
『ノーリミット3』放送情報
WOWOWプライムにて、5/14(木)23:00より日本初放送!
[二カ国語版] 毎週木曜23:00~
[字幕版] 毎週金曜24:00~
(初回無料放送)
Photo:『ノーリミット3』下山田綾華/森川智之/園崎未恵/森功至