トータルIQ700の天才チームが最新テクノロジーと頭脳を駆使して難事件に挑む、痛快犯罪捜査エンターテイメント『SCORPION/スコーピオン』。シーズン2がスーパー!ドラマTVにて7月26日(火)より独占日本初放送される本作から、キャストのインタビューを5回にわたってお届け。2回目の今回登場するのは、凄腕の行動心理学者のトビーを演じるエディ・ケイ・トーマス。この作品における笑いのポイントや、トビーとハッピーとのロマンスをはじめとした、メンバー同士の愛情について語ってくれた。
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――シーズン2に戻ってきた感想は?
自分たちが楽しいと思うこと、特別だと信じていることに取り組めるのはワクワクすることだけど、それに視聴者が共感してくれるかどうかは分からない。視聴者に気に入ってもらい、見守り続けてもらえるドラマを作るには、色々な要素が必要だ。そういう意味で、『SCORPION/スコーピオン』は成功していると言えるので嬉しいよ。
――シーズン2の利点はどんなところにありますか?
役者たち全員が、自分のキャラクターに慣れていることかな。感触をつかもうとしたり、試行錯誤したりして不安にならずに済む。堂々と自分の役を演じられるから、演技にも余裕が生まれるんだ。このシリーズが面白いのは、登場人物一人ひとりが際立っているからだと思う。ウォルターはシルヴェスターとは違うし、シルヴェスターはトビーとは違う。トビーはペイジとも違うし、ペイジはケイブとも違う。似たような人たちが事件を解決するのではなく、全員に個性があるところが人気の理由なんじゃないかな。長くやっているとそれだけ慣れてくるから、演じるのが楽になったよ。
――このシリーズの成功における"笑い"の重要性は?
このドラマには笑いのポイントがたくさんある。個性的なキャラ同士が関わり合うこと自体が笑えるよね。よく作り込まれたキャラクターや、自らを困難な状況に置くキャラクターからは常に笑いが生まれると思う。
例えば、ハッピーが普段よりも感情的になるシーンなんかは、それだけで笑える。シルヴェスターが恐怖に直面したり、ウォルターが感情をあらわにしたりするシーンも笑い満載。ケイブの恥ずかしい状況も笑えるよね。僕の場合はシャレをたくさん言わされるから、グルーチョ・マルクス(1920~1960年代に活躍した人気コメディアン)みたいなものだ。シリーズのクリエイターで製作総指揮のニック・サントーラはジョーク好きだから、トビーを通して笑いを伝えてる。僕もそれを楽しんでいるよ。
――トビーとハッピーのロマンスを演じるのは楽しいですか?
ドラマでは何を演じるのも刺激的だ。他の登場人物とアクションシーンをやったり、恋愛関係になったり...。ハッピーとの関係も非常に面白いよ。2時間の映画と違って、ドラマでは長い時間をかけて二人の関係を具体化したり、育てていったりできるからね。台本を読んで、次は二人の関係がどう展開するのかを知るのが毎回楽しみなんだ。それに、トビーもハッピーも恋愛に疎くて、お互いの関係をどう進めていけばいいのか分からないところが気に入ってる。そこには笑いもある。二人の関係がじわじわと展開していくのは楽しいし、時間をかけて見守ることができるのは、役者にとっても、視聴者にとっても嬉しいことだと思う。
――ジェイディン・ウォンとの共演はいかがですか?
ジェイディンは素晴らしい女性だよ。僕は自分のオーディションの時に、ハッピー役候補の女性を何人も見たんだけど、とても難しい役だと感じた。ハッピーは強い女性でありながら、心の奥に秘めた思いがあって、それが何なのかは誰にも分からない。でもそれをリアルに、わざとらしくなく演じなきゃならない。ジェイディンはそれを自然にやってのけるんだ。他の人が演じるハッピーなんて考えられないね。彼女がハッピーを楽に演じているからこそ、僕もやりやすい。お互いに遊びを取り入れながら演じて、どう展開するかはやってみてからのお楽しみ、というわけ。
――トビーとハッピーのシーンをリアルに見せるコツは?
ハッピーが僕にギャンブルをやめろと言うシーンは大事だった。一日の最後にあのシーンの撮影に入る時、監督からどう撮るか話し合うか、と聞かれた。セリフのおさらいはしたけど、短時間で撮影したからあまり準備もできず、すべての詳細を詰める時間はなかった。でも、計画を立ててああだこうだと話し合うより、とりあえず本番でやってみる方が実はいいんだ。ジェイディンとの共演では、いつも撮影中に面白いことが起こる。そんな偶然の出来事を世界中の視聴者とシェアできるのは嬉しいよ。
――難しいセリフを覚えるのは大変ですか?
膨大な量の長ゼリフを暗記して、しかもそれらしく見せなきゃならない。でも暗記する量があまりにも多くて、残念ながら終わった後は何も覚えてないんだ。僕は高校で習ったことも、さらに言えば昨日の夕飯さえも覚えてない。心理学の難解な用語も同様だよ。でも脚本家は理解してるから、脚本家がきちんと仕事をしてくれる限り、僕らは常に正しいってわけ。
『SCORPION/スコーピオン』は決して現実ではないよね。おそらく視聴者は、この非現実的で大げさな世界観の中で僕らがありえないことをやるのを楽しんでいる。僕も、世界各地に飛んでいき、とんでもない事件を解決することにはすっかり慣れたよ。例えば、毎日バスケを練習すれば上手になるように、難しい専門用語を何年もしゃべっていると、それが身に付くんだね。
――本作の製作スケールの大きさに驚かされることは?
視聴者は、僕たちが他の番組ではできないようなスケールの大きさで撮影をして、限界にチャレンジするのを楽しみにしていると思う。中には、テレビドラマなんだから南極大陸のセットを作って登場人物を猛吹雪にさらしたり、死にそうな目に遭わせて生き返らせたりできるわけがない、と言う人もいる。でも僕たちはそこにチャレンジするんだ。やってやろうじゃないか、と。たくさんのお金を費やして、いいものを作りたいと思ってる。
――シーズン2でのチームの関係性について教えてください。
メンバー同士の愛情がステキだと思う。シーンの中で何かトラブルが起こっても、お互いのことを大事に思い、気にかけている、という大前提があるから何とかなるんだ。メンバー同士の助け合いがこのドラマの軸になっているし、脚本家も、役者も、視聴者たちもそれをよく理解してると思う。結局、大切なのは人間関係だよね。人が世の中をどう渡っていくか、他人をどう思いやるか、というテーマに行き着くと思う。
――シーズン2で一番気に入っているエピソードは?
一番楽しかったのは、なんといっても第13話「White Out(原題)」のエピソードだよ。驚きの撮影だった。一日の撮影が始まるたびに、度肝を抜かれる思いだったよ。
――シーズン2で最も楽しみなストーリー展開は?
ハッピーとトビーの関係において、これからどんな障害があるのかが楽しみ。それに、シーズン2では僕とケイブが一緒に過ごす時間が増えるのも嬉しいね。ケイブは僕のボクシング・トレーナーなんだ。それから、トビーにはもっと他のメンバーのプライベートに首を突っ込んでほしいかな。とにかく、トビーに期待されることは何でもやっていきたい。今のところ脚本にはいつも楽しませてもらっているし、他のみんなとともに引き続き頑張りたいと思う。
――このシリーズに参加することに、どんな意義を感じますか?
シーズン1の第1話の撮影を終えた日の帰り道、これほど刺激的なテレビドラマの撮影が行われて、それに自分が参加できたことを本当にラッキーだと感じた。第1話だけでも、とても幸せに感じたんだ。本気でそう思った。あの日、帰路に就きながら、飛行機のアクションをやったり、ロスの街でカーチェイスしたり、素晴らしい役者たちと共演したりしたことを思い返して、こんな大掛かりなドラマに携われたことに感謝したのを今でも覚えてる。たとえ続かなくても、あの一話をできたことだけで大満足だった。だから、シーズン2ができて日々感謝しているし、視聴者が気に入ってくれていることはなおさら幸せだよ。今後もシリーズを続けていくことに大きな興奮を覚えている。
■『SCORPION/スコーピオン』シーズン2 放送情報
スーパー!ドラマTVにて7月26日(火)よりスタート
毎週火曜 22:00~[二]
毎週火曜 24:00~[字]
Photo:『SCORPION/スコーピオン』シーズン2
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