『ショーシャンクの空に』、『グリーンマイル』、『IT/イット "それ"が見えたら、終わり。』など、自身の小説が次々と映画として実写化される作家スティーヴン・キングの作家人生集大成ともいえる「ダークタワー」シリーズ待望の映画化『ダークタワー』が2018年1月27日(土)に公開となる。そんな本作の誕生と映画化のきっかけは、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズ(以下、『LOTR』)と、その原作小説だったとキングが告白した。
キング全作品の原点でもある「ダークタワー」のストーリーは、彼が作家としてのキャリアをスタートさせたと同時に書き始められた。「"黒衣の男が砂漠の彼方へ逃げ去り、そのあとをガンスリンガーが追った"という冒頭文を書いたのは大学を卒業してすぐのときだ。今、70歳になろうとしている僕が、一番長い時間をかけて、一番努力し、一番創作エネルギーを費やした代表作」と、彼の数々の名作の中で最も熱のこもった物語だと語っている。
そんなストーリーの着想を得たのが、20世紀を代表する文学作品のひとつであり、1960年代後半にアメリカでも社会現象を巻き起こしていた「指輪物語」。執筆当時を振り返りながら「作家J.R.R.トールキンのファンタジックな世界観の描き方にものすごく心惹かれたんだ。「指輪物語」からは多大な影響を受けた」と語っており、「指輪物語」なしでは「ダークタワー」シリーズは生まれなかったと明かしている。
こうして誕生したこのシリーズは、全7部からなる超大作。そして驚くべきことに、本作が映画化されるきっかけとなったのは、「指輪物語」が原作となった映画『LOTR』シリーズにあったというのだ。実は、キングは本作の映画化オファーを何度も断ってきた。「度々話があったけど、僕自身は真に受けていなかった。なぜなら、映画化するにはあまりにも壮大過ぎる作品だったからだ」と、その理由を語っている。しかし、そんなキングの気持ちを一変させたものが、『LOTR』シリーズの成功だったのだ。歴史に残る大ヒットを目の当たりにしたキングは、「僕が一番ワクワクするのは、リスキーなプロジェクト。『ダークタワー』と聞いてまっさきに思い浮かぶのは小説の方だ。でも、"本当に映画化できるかどうかやってみよう"と考えることができたのは、『LOTR』の成功が影響したんだと思う」と、本作と同じく壮大過ぎる物語を映画化した作品に背中を押され、映画化することを決意したことを明かした。
壮大すぎるストーリーに観客たちは圧倒されること間違いなし! 『ダークタワー』は2018年1月27日(土)全国公開。(海外ドラマNAVI)
Photo:『ダークタワー』