『ドーソンズ・クリーク』出演陣が15年ぶり"同窓会"!明かされる撮影秘話

(本記事は、同作に関するネタばれを含みますのでご注意ください)

1998年から2003年まで放送され、全米の若者を熱中させた青春ドラマ『ドーソンズ・クリーク』。カメラの裏側では、本物の友情が育まれていたようだ。雑誌の特集で2003年のフィナーレ以来15年ぶりに一堂に会したキャストたちが互いに再会を喜び、当時の思い出話に花を咲かせた。クリエイターのケビン・ウィリアムソンからは、放送当時は秘められていた撮影の裏話も飛び出している。

◆劇中と同じく育まれた友情

『ドーソンズ・クリーク』は、映画監督を目指すドーソン、トラブルメイカーのペイシー、おてんばなジョーイ、元不良娘のジェンたちが経験する、ほろ苦い青春の物語だ。アメリカ東部のケープサイドという架空の田舎町を舞台に、この4人組が経験する恋と友情のストーリーは、1990年代アメリカの理想的な青春物語としてティーン世代の心に訴えた。

かけがえのない時間をともに過ごした出演陣は、作品と共演者に特別な思い入れを持っている。ドーソン役のジェームズ・ヴァン・ダー・ビークは米Entertainment Weeklyのインタビューの中で、ケープサイドについてキャストは視聴者以上に特別な思いを抱いていると語る。撮影で同じ時を過ごした共演者たちのことも「まるで一緒に育ったよう」と懐かしんだ。特別な友情を育むことができたのは、ニューヨークやロスではなく田舎町での撮影だったからこそのようだ。ウィリアムソンも成長した4人の姿に目をほころばせ、「まさに人生の中でとても、とても特別な時間だ」と再会を喜んだ。

◆ジョーイ役は寸前まで別人がやるはずだった

再会した面々の会話から、ウィリアムソンの手腕がこのドラマを陰で支えていたことが浮き彫りになった。『ドーソンズ・クリーク』は爆発的なヒットを収めた一方で、教師と生徒の禁断の恋や自慰などまで話題にする会話が議論を呼んでいたが、Entertainment Weeklyは撮影当時の逸話を披露している。ある日、大物スターがウィリアムソンに対し、実際の若者はそこまでの話はしないと指摘する一幕があった。すると彼は、「うーん、彼らはそうしないかもしれないけど、そうありたいと思っているのさ」と意に介さなかったという。独自の信念を掲げて突き進むその姿勢が、若者に愛されるドラマ作りに一役買っていたようだ。

また、配役についても土壇場での彼の判断が効いている。ジョーイ役として当初はセルマ・ブレアが予定されていたが、ケイティ・ホームズのオーディションテープを目にしたことをきっかけに、ウィリアムソンは彼女を起用したという。

◆あのキャラは当初、ドーソンのライバルだった!

久々の再集結に合わせて、キャスティングに関する逸話もいくつか明かされた。そのうち二つは主人公ドーソンに関するもので、映画好きのドーソンはウィリアムソンを投影したキャラクターだが、演じるジェームズ本人はあまりに感情的な役柄を少々煩わしく感じていたそうだ。そしてもう一つは、第2シーズンから登場するジャック(同性愛をカミングアウトする)が、当初はドーソンの恋のライバルとして位置付けられていたこと。ジョーイをめぐる三角関係となる予定だったが、ウィリアムソンの意向で別の案が試されることとなった。

また、シリーズのラストであるキャラクターが命を落とすが、これは悲しみを乗り越えて成長してほしいという願いが込められている。そして最終的にジョーイが誰を選ぶのかというのも、初期のプランではドーソンの予定だったものの、実際にシナリオを書き始めるとペイシーとの関係に説得力を感じたことから変更される運びとなったとのこと。

キャストの心温まる再会も、思わぬこぼれ話も、同作のファンにとっては嬉しいニュースとなったのではないだろうか。(海外ドラマNAVI)

Photo:1998年11月、エミー賞授賞式でのジェームズ・ヴァン・ダー・ビークとケイティ・ホームズ。二人とも初々しい!
(C) PAULINE FRENCH/FAMOUS