『HAWAII FIVE-0』ダニエル・デイ・キム、ハリウッドで歩んだ道のり~「次は『LOST』であの役を演じたい!」

大人気犯罪捜査ドラマ『HAWAII FIVE-0』で7シーズンにわたりチン・ホー・ケリー役を演じたダニエル・デイ・キムが、『LOST』から4月12日(金)より全米公開中の映画『ヘルボーイ』まで、歩んだ道のりを、米Entertainment Weeklyなど複数のメディアがふり返っている。

これまでに、数多くの映画やドラマシリーズに出演してきたダニエルだが、その存在を大きく知られることになったのが、米ABCで2004年から7シーズンにわたり放送された『LOST』だ。

飛行機の墜落事故により、謎の島でサバイバル生活を余儀なくされた生存者を描くシリーズで、ダニエルが演じたジンは英語が全く話せず、妻サンを心理的に操る好感が持てないキャラクターだった。しかし、そんな役を演じたダニエルに共同ショーランナーを務めたカールトン・キューズは惹きつけられ、ジンを悪役から英雄に転じさせたいと思ったと語っている。

米Colliderのインタビューで、『HAWAII FIVE-0』と『LOST』のリメイク、どちらを観てみたいかと問われたダニエルは、「両方上手く仕上がっているとしたら...『LOST』かな」と答えた。続けて自由に選べるとしたら今度はどの役を選ぶかと聞かれ、「元のキャストを知っているから答えにくいなあ...だって彼らから役を奪いたくないからね(笑)」と言いつつも、「自分の役も好きだけど、そうだな、サイードかな。サイードが好きなんだ、カッコいいよね」と明かした。

『LOST』の放送終了後となる2010年から出演し始めたのは、ハワイを舞台に特殊犯罪捜査チームの活躍を描く『HAWAII FIVE-0』だ。当時は今ほどハリウッドでキャスティングのダイバーシティ(多様性)が意識されていなかったが、ダニエルのほかにコノ役のグレイス・パークやマシ・オカといったアジア系俳優が数多く出演し、ドラマ界でもひと際目立つシリーズとなっていた。

しかしシーズン8の製作を前に、ダニエルとグレイスが放送局であるCBSと出演料の交渉で決裂し、2017年7月に二人が降板する事態となった。ファンのショックが収まらぬ間に、ダニエルはリブート版映画『ヘルボーイ』への出演が決定。アジア系のキャラクター、ベン・デミオ役を演じるはずだったエド・スクライン(『デッドプール』)が、「白人である自分がベンを演じるべきではない」と役を辞退した結果、ダニエルが大役に抜擢されるという劇的な展開となった。

思いがけずベンを演じることになったダニエルは、『ヘルボーイ』は次の仕事になる運命だったと感じ、ダイバーシティを尊重して自ら大役を降りたエドに感謝していると述べている。

そして、ダニエルは俳優としてだけでなくプロデューサーとしても活躍の場を広げ、韓国の人気ドラマの米版リメイクとなる医療ドラマ『グッド・ドクター 名医の条件』では製作総指揮を務め、シーズン2にはジャクソン・ハン医師役で出演。

本シリーズでショーランナーを務めるデイヴィッド・ショア(『Dr.HOUSE ―ドクター・ハウス―』)は、「ダニエルは、最初からキャラクターを知っていた。まさに彼は俳優兼プロデューサーだが、何よりも俳優が求めていることが質の良さだと知っている」とコメントし、ダニエルの才能を称えていた。

また、『グッド・ドクター』は女性と有色のキャラクターがキャストの80パーセントを占め、ダイバーシティを重視するダニエルの意向が大いに反映されているようだ。

シーズン3への更新も決定している、フレディ・ハイモア(『ベイツ・モーテル』)主演『グッド・ドクター 名医の条件』は、ダニエルの出演するシーズン2がWOWOWプライムにて4月18日(木)より日本初放送中。視聴記録やレビューは、海外ドラマNAVI作品データベースにて。現在全米公開中の映画『ヘルボーイ』は、日本でも今秋、TOHOシネマズ 日比谷ほかにて全国公開が決定している。(海外ドラマ)

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『LOST』(c)Touchstone Television
『HAWAII FIVE-0』© 2017 CBS Broadcasting, Inc. All Rights Reserved.
『グッド・ドクター 名医の条件』©ABC/Bob D’Amico