50代女性たちの友情を描くドラマは、長らくテレビ業界で“成功しにくいジャンル”とされてきた。特に広告業界では18〜49歳が最重要視され、複数の中高年女性を主人公に据えた作品は敬遠されがちだったためだ。しかし今、その常識を覆す2つの新作ドラマが誕生し、配信界で異例の大ヒットを記録している。
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業界の「不人気ジャンル」を覆す50代女性の友情ドラマが同時期に大ヒット
その話題作とは、米Peacockの『Five Star Weekend(原題)』とAmazonオリジナル『ライド・オア・ダイ ~親友は暗殺者~』だ。『Five Star Weekend』は7月9日にPeacockで、『ライド・オア・ダイ』は7月15日にPrime Videoで配信開始された。わずか6日違いの公開にもかかわらず、視聴者層を奪い合うどころか互いに新たな層を獲得し、今夏を代表する作品となっている。批評家からの評価も高く、米レビューサイトRotten Tomatoesでは『ライド・オア・ダイ』が97パーセント、『Five Star Weekend』が91パーセントを獲得。『Five Star Weekend』はすでにシーズン2への更新が決定済みだ。
豪華キャストが織りなす「ヒューマンドラマ」と「スパイ・アクション」
『Five Star Weekend』は、エリン・ヒルダーブランドの小説を原作とするヒューマンドラマ。『エイリアス』のジェニファー・ガーナー演じる未亡人ホリスが、人生の異なる時期に出会った親友たちを週末旅行へ招待することから物語が始まる。幼なじみ役を『ロシアン・ドール:謎のタイムループ』のクロエ・セヴィニー、大学時代からの親友役を『ナイン・パーフェクト・ストレンジャー』のレジーナ・ホールが演じ、悲しみや裏切り、そして長年続く友情を丁寧に描く。
一方の『ライド・オア・ダイ』は、『テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく』のハンナ・ワディンガムと、『真相 – Truth Be Told』のオクタヴィア・スペンサー主演のスパイ・アクションコメディ。凄腕暗殺者ジュディスが任務中に、20年来の親友で政治家の妻デビーを危険へ巻き込んでしまうことから事件が展開していく。作品のキャッチコピーは「弾丸をも跳ね返すほど強固な友情」で、長年培われた信頼関係が物語の核となっている。
ジャンルこそ異なるものの、両作品に共通するのは「長く続く女性同士の友情」をテーマに据えている点だ。恋愛はあくまで脇筋にとどまり、人生経験を積んだ女性たちの絆や葛藤、支え合いを描くことが、多くの視聴者の共感を呼んでいる。
数字が証明する異例の記録更新と業界への大きな波及効果
両作の視聴成績は圧倒的だ。『Five Star Weekend』はPeacock史上最大のオリジナルドラマとしてスタートし、配信初週だけで視聴時間10億分を突破。現在までに累計18億分以上が視聴されている。Luminateの集計では初週428万視聴を記録し、配信開始から約1ヶ月が経った現在もPeacockのデイリーランキングで3位をキープ。トップ10内で唯一のドラマ作品として存在感を放つ。
『ライド・オア・ダイ』の勢いも止まらない。配信開始以来、Prime Videoの米国ランキングで首位を独走し、映画『マスターズ・オブ・ユニバース』を上回る人気を獲得。Luminateでは初週385万視聴を記録し、Prime Videoが今夏大々的に宣伝していた青春ドラマ『エル』や『オフキャンパス』を大きく凌駕した。世界全体のPrime Videoオリジナルドラマ視聴ランキングでも2週連続1位を獲得しており、記録はさらに更新される見込みだ。
近年は、Netflixの『グレイス&フランキー』や『フォー・シーズンズ』など、中高年の友情を描く作品も一定の成功を収めてきた。しかし、『Five Star Weekend』と『ライド・オア・ダイ』が同時期に大ヒットしたことは、配信業界にとって大きな転換点となりそうだ。年齢に縛られない女性主人公の物語が幅広い世代、さらには男性視聴者にも支持されることを証明した今、同様のテーマを扱う新たなドラマが続々と誕生する可能性が高まっている。
『ライド・オア・ダイ ~親友は暗殺者~』は、Amazon Prime Video(アマゾン・プライムビデオ)で独占配信中。(海外ドラマNAVI)





