マーガレット・アトウッドの原作をもとに、子どもを産める女性が自由を奪われる、ディストピアな世界を描く衝撃作『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』。すでにシーズン4の製作が決定している本作だが、主演のエリザベス・モスが、製作進行中と伝えられている続編にも関わりたい意向を述べた。米Canoeが報じている。
本シリーズは、キリスト教原理主義勢力によって近未来のアメリカに誕生した宗教国家ギレアド共和国を舞台に、フレッド・ウォーターフォード司令官(ジョセフ・ファインズ)に侍女として仕える、主人公オブフレッドことジューン(エリザベス)の数奇な運命が描く。
そして、9月10日(火)に小説「The Testaments(原題)」が発売。同小説は『ハンドメイズ・テイル』の原作であるアトウッドが1985年に執筆した小説「侍女たちの物語」の続編で、前作から15年後を描いたもの。先日ドラマ化に向け、本シリーズのクリエイターであるブルース・ミラーが製作会社MGM、米Huluと話を進めていると報じられている。エリザベスはそれがドラマ化となったら、関わりたいと語った。
「(続編に)関われればいいなと思います。『ハンドメイズ・テイル』とこの続編小説にはギャップがありますが、今のTVシリーズ版は(すでに原作から離れているので)どのような形でも終わることができますし、すでに完成している新しい本に影響はないでしょう」と、英サンデー・タイムズ紙に答えた。
「侍女たちの物語」は、自由を制限し、性的搾取につながる宗教独裁政権に住んでいる女性が描写されているため、フェミニストの教科書のようなものだった。現在、米国の政治家の一部から中絶法が批判されているため、エリザベスはこれまで以上にこの作品に現実味があると感じている。そんな彼女は現在の女性を取り巻く環境についてこう述べている。
「フェミニズムが目覚めた頃の私の世代は、何か気になるのです。私がティーンエイジャーから20代前半の頃は、ロー対ウェイド事件(中絶を規制する法律を違憲とした判決)のようなものを取り消すことができるという概念はありませんでした。今その権利が剥奪されるなんて知りませんでした。ですので、私や私の世代にとって重要なものに引き寄せられる仕事には何かがありますし、現実社会で起きているこの問題の嵐は、『ハンドメイズ・テイル』とまさに一致しているのです」
現代にも通ずる内容のシーズン3では、ジューンが本格的にギレアドに戦いを挑んでいくストーリーになると言われている。キャラクターに大きな変化があるとも伝えられており、原作を離れた展開がどうなっていくのかも見どころだ。
そんな『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』シーズン3は、Huluにて配信中。本作のみどころや視聴記録は、【海外ドラマNAVI作品データベース】をチェック!(海外ドラマNAVI)
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『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』シーズン3
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