破産したセレブ一家、ローズ家が唯一残された財産である田舎町シッツ・クリークに引っ越したことで巻き起こすドタバタを描く、カナダCBCの『シッツ・クリーク』。第72回エミー賞を総なめにした大ヒット作だが、先日のアメリカ大統領選で勝利が確実となったジョー・バイデン氏のスピーチが、同作のファンを沸かせることになった。英Pinknewsが報じている。
現地時間の11月7日(土)にバイデン氏は故郷であるデラウェア州ウィルミントンで勝利のスピーチを行った。歓喜に沸く群衆に演説し、今こそアメリカは "癒す時 "だと述べ、分断された国を再び統一することを誓った。バイデン氏はまた「ゲイ、ストレート、トランスジェンダー」などの有権者に感謝の意を表し、トランスジェンダーの人々を勝利演説に含めた史上初の次期大統領となった。
だが、『シッツ・クリーク』のファンを沸かせたのはその後に流れたティナ・ターナーの「ザ・ベスト」だ。この曲は、本シリーズにおいて、痛烈に記憶に残る2シーンで使用されているからだ。それを耳にした同作のファンはすぐに、バイデン氏のキャンペーンが、クィアを尊重し同性愛嫌悪を打ち破る内容の本作を引用したのが意図的なものなのかどうかを疑問に思ったようだ。
多くのLGBTQ+の人々は、現大統領ドナルド・トランプの2期目の可能性という恐怖に怯えながら、何日も落ち着かない思いで過ごしていた。だが、そんなバイデン氏の勝利でその不安な日々からも解放。そして同作のファンたちはTwitterで各々見解を述べている。
「バイデン陣営は、『シッツ・クリーク』を見ているからあの曲をかけたと思う?」「OMG! ティナの「シンプリー・ザ・ベスト」をかけてる。私が『シッツ・クリーク』を見ながらベッドでずっと泣いているのがバレてるわ」「選挙のストレス解消で『シッツ・クリーク』いっき見したあと、勝利宣言で「シンプリー・ザ・ベスト」を聞くのはいい判断ね」「『シッツ・クリーク』見終わったけど、あのスピーチの後「シンプリー・ザ・ベスト」聞くとまた違うように感じる」
意図してのことかどうかはわからない。だが、『シッツ・クリーク』ファンの心は掴んだようだ。
バイデン氏のスピーチは以下のように様々な人へ向けたものだった。「民主党、共和党、無党派、進歩派、穏健派、保守派、若者、高齢者、都市部、郊外、農村部、ゲイ、ストレート、トランスジェンダー、 白人、ラテン系、アジア系、ネイティブアメリカン。そして特に選挙戦が最も低迷していた時には、アフリカ系アメリカ人コミュニティが私のために再び立ち上がってくれた。彼らはいつも私を支えてくれたし、私も彼らを支える。当初より私はアメリカを代表する選挙運動をしたいと言っていた。そしてそれが叶った。それこそが私が望む政権の姿なのだ」
『シッツ・クリーク』シーズン1~6はNetflixで独占配信中。(海外ドラマNAVI)
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『シッツ・クリーク』