ウェスリー役のウィル・ウィートン『スター・トレック』シリーズを去った理由

SFドラマの金字塔であり、何十年もの間ファンを楽しませてきた『スター・トレック』シリーズ。現在は『新スター・トレック』のジャン・リュック・ピカード艦長のその後を描くスピンオフ『スター・トレック:ピカード』が米CBS All Accessにて展開されている。ピカード艦長役は引き続きパトリック・スチュワートが演じるほか、同作のお馴染みキャストがカムバックする中、ウェスリー・クラッシャー役を演じたウィル・ウィートンの復帰について注目が集まっている。

ウィルが演じたウェスリーは医療部長ビバリー・クラッシャー(ゲイツ・マクファーデン)を母に持ち、非常に知的でありながら放蕩な息子だった。ウィルはシーズン4をもってレギュラーを降板したが、そもそも『スタトレ』を去ったきっかけは何だったのか。米Screen Rantによれば、ウィルは自身のブログにその理由をつづっており、舞台裏での扱いに原因があったことを明かしている。

ウィルは、エンタープライズに乗る前に出演した映画『スタンド・バイ・ミー』の主人公ゴーディ役で高い評価を得ていたが、『スタトレ』に参加している間は他の映画などに出演することは厳しかった。ウィルの投稿によれば、彼は1989年の映画『恋の掟』にキャスティングされ、フランスでの撮影に参加するために『スタトレ』から1話だけ離脱することを申し出たのだという。

しかし、シリーズの生みの親であるジーン・ロッデンベリーの手を離れた新指揮官の元では、ウェスリーという役が極めて重要な存在とされ、彼なしでストーリーを展開することはあり得ないと言われたために、『恋の掟』は断らざるを得なかったそう。ところが、実際に『スタトレ』の現場に戻ると、休暇を要求していたエピソードに自身の出番はなく、そこでウィルはプロデューサーから嘘をつかれていたことを知り、ここで抱いた不信感が降板のきっかけになったという。

レギュラー降板以降は数話にゲスト出演したのみだったウィルだが、昨年のあるインタビューでは『スター・トレック:ピカード』でカムバックしたパトリック・スチュワートとの再共演を熱望していると語っており、ようやく、ウェスリーの復帰が実現できるかもしれない。(海外ドラマNAVI)

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ウィル・ウィートン©FAM008/FAMOUS