『THE FLASH/フラッシュ』ケイトリン役ダニエル・パナベーカーに直撃インタビュー!キラー・フロストが初めて恋をする!?

米CWの人気DCドラマ『THE FLASH/フラッシュ』。シーズン8への更新も決まっている本作で、シーズン1から出演するケイトリン・スノー/キラー・フロスト役のダニエル・パナベーカーを直撃インタビュー。コンスタントにエピソード監督を務めているダニエルが、なぜメガホンをとることになったのか、またケイトリン/キラー・フロストにとって、そしてシリーズにとって大きな変化を見せるシーズン7について伺った。

――シーズン8への更新も決まっている本作。人気の理由はなんだと思いますか?

人気の秘訣は私もよくわからないのだけど、キャスト・スタッフの団結心によるところが大きいのかもしれない。特にキャストは最高のエピソードをつくろうと毎週心血を注いで仕事にあたっている。1シーズンあたり約23エピソードもあるから大変な仕事だけど、みんな誠実に取り組んでいて、ベストを尽くそうとしている。あと、キャスト同士のケミストリーが滲み出ていると思う。みんな本当に仲良しで、それが視聴者に伝わっているのではないかしら。

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――シーズン7の見どころを教えてください。

シーズン7は、少なくとも私にとっては未だかつてないほどアクション満載なシーズンになりつつある。それに加えて、ケイトリンとフロストのそれぞれのストーリーラインを掘り下げていくことができているし、二人がお互いをどう思っているのか、その関係性を掘り下げることもできていて、私にとっては本当に面白い経験になっている。

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第7話「Growing Pains」のアクション・シークエンスでは格闘にもたくさん挑戦できているし、第8話「The People V. Killer Frost」はかなり感情を揺さぶるものになると思う。第12話目は、ケイトリン、バリー、シスコのファンにとっては、かなり心の琴線に触れる展開が待っていると思う。第14話「Rayo de Luz(原題)」は私が監督をさせてもらった。まもなくシリーズ通算150話目(シーズン7第17話)の撮影に入るところだけど(取材当時)、なつかしのキャラクターが復活すると同時に、新たなキャラクターの登場も期待できるわ。

――シーズン7において、ジョン・コー(『シャドウハンター』)が演じる新ヴィラン、チルブレインとキラー・フロストが出会うシーンは見ものでした。撮影時の印象的なエピソードがあれば教えてください。

ジョン・コーとの仕事は素晴らしかった。特殊効果の多いシリーズのなかで、あのようなスタントシーンを演じることができたのは本当に嬉しいことだった。ジョンは素晴らしく多才な俳優で、得意技が武術なのか何なのか具体的には言えないのだけど、アクションが得意。スタントも積極的にやろうとしていたみたいで、私も見ていて楽しかった。

――シーズン7では、ケイトリンとキラー・フロストの身に驚くべきことが起きます。今まで以上に、一人二役が難しかったのではないかと思いますが、ケイトリン、キラー・フロストを演じる際のそれぞれのポイント。一人二役を演じることの難しさ、その反面、面白さ、魅力を教えてください。

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シーズン7は本当に楽しい。自分自身と対峙して演じるというのは滅多にないチャンスだから、そういう意味では(ショーランナーの)エリック・ウォレスを脚本チームに感謝しているの。

そして、現場ではかなり革新的な技術を使用している。各シーンの撮影はケイトリンのシーンを一通り撮り終えてから、今度はキラー・フロストのシーンを撮るという具合に順序立てて別撮りする。クレーンカメラがそれぞれのキャラクターの動きを記録するわけだけど、役柄を変えてからの撮影は、前の撮影の動きに合わせて動かないといけないから、これがなかなか難しい。でも150エピソードというおびただしい量をこなしながらも、新鮮なストーリーテリングを維持できているのは素晴らしいことだと思う。とてもありがたい。

――今シーズンも第14話「Rayo de Luz」で監督を務めるとのことですが、これまでシーズン5(第18話「ゴッドスピード」)と、シーズン6(第6話「スパイ・ヒーロー」)でも監督も務められていますが、メガホンをとるきっかけになったことはなんでしょうか。また、自身の代表作の一つと言える作品のエピソードを手がけた感想をお聞かせください。

監督をする機会をいただけて本当に感謝している。当初、監督は手の届かない仕事だと思っていたけれど、シーズン3の第19話「8年後」で(ウェルズ役の)トム・キャヴァナーが監督するのを見て考えが変わった。トムがとても優雅に仕事をこなすのを見て感心したのを覚えている。それで、シーズン4(第4話「過去の因縁」)で再び彼が監督したときに、その見習いをさせてもらったの。そして、シーズン5でワーナー・ブラザースの許しを得て、監督のポジションにつかせてもらって、今シーズンでも監督をさせてもらったのだけど、楽しみな仕事だったわ。

――ケイトリン/キラー・フロストは、バリーやシスコらチームフラッシュと友情・信頼を育んでいて、シリアルなシーンもあれば微笑ましいやり取りがありますが、一方で恋愛面においては悲しいキャラクターだと思います。ロニーを失い、一時ジェイ・ギャリック(ズーム)と恋愛に発展するも彼は敵で...。今後、誰かと恋愛に発展していくのでしょうか。ご自身の希望でも良いので今後どういうふうになっていってほしいですか?

本当におっしゃる通りで、ずっと不運が続いてきたキャラクターよね。だけど、ケイトリンはこれからもずっとロニーを心の中に住まわせていくのだと思う。ロニーのような男性を見つけるのは難しいかもしれないけど。

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一方で、今シーズンはキラー・フロストが初めてそういう感情を抱いたりして葛藤することになりそう。そこが注目ポイントになると思う。

――ダニエルさんが演じているキャラクターは、ケイトリンから別人格のキラー・フロストが誕生するなど、これまで目まぐるしく変化していきました。ご自身の人生も『THE FLASH』に出演してから、結婚・出産と大きな変化がありました。番組がスタートした2014年から現在までを振り返って、ご自身の成長や変化を特に感じるのはどんな点でしょうか?

これは私に限らないことだと思うけど、私はかなりの成長を遂げたと思っている。とにかく現場で過ごす時間が長いから、できるだけ多くのことを吸収しようと意識してきた。番組の作り方を積極的に観察していたものだから、それが製作者側の目に留まり、だから監督ができたのかもしれない。とにかく7年も続いたシリーズで、まもなく150エピソード目を撮影することになるのだけど、こんなラッキーなことはないと思う。現在に至るまでいろんな変化があったけれど、変化に富んだ人生の方が面白いね。

――産休入る前と今シーズン、作品に対する気持ちの変化などありましたか?

出産はあらゆる面に影響を及ぼすわね。予想通りの影響もあれば予期せぬ影響もあった。物の見方が変わったし、その分仕事に深みがでたら嬉しい。役者として一番参考にできるのは自分自身の経験だからね。母親となった今は、物事の優先順位も変わったし、それが仕事に活かしていければ良いかな。

――シーズン6では、「クライシス・オン・インフィニット・アース」という過去最大のクロスオーバー作品へ突入しましたが、シーズン前半とクライシス後では、キャラクターの立場や抱える思いに変化があったように感じました。キラー・フロストにとってクライシス前後で一番の変化とはなんだったのでしょうか。

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シーズン6と実はシーズン7もそうなのだけど、それぞれ二つの章に分けているところがとてもスマートだと思う。つまり第一章と第二章にそれぞれのメインとなるヴィランが登場する。このようにしてシーズンをチャプターにわけたほうが様々なヴィランが登場し、切迫感が出てくるから良いよね。

シーズン6の前半は、バリーがいなくなるのではないかということでハラハラしたけれど、幸いそうはならなかった。フロストも成長を遂げた。またシーズン6のスタートはケイトリンと、センディル・ラママーシーが演じるブラッドワークとの関係も重要な見所だったと思う。

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――キラー・フロストは、メイクやコスチュームもクールで特徴的です。フロストのメイクやコスチュームでお気に入りの点があれば教えてください。

年を経るごとにコスチュームが進化しているところが良い。最初から変わらない要素もあれば、調整を重ねて少しずつ変えている要素もあるのだけど、今着させてもらっている衣装は、とてもパワフルな感じがして気に入っている。メイクも当初使っていたメイク用品が廃盤になっていたりすることもあるから、「この口紅はまだあるのかしら」などと調べて微調整しなければならないこともあるの。それはそれでとても面白い作業だと思っている。

――シリーズに登場するヴィランで、フロストとしてバディを組んでみたいヴィランは?

そもそもキラー・フロストを純粋なるヴィランとして、もう少し長めに描いてもよかったのではないかという思いがあるの。幸いそうはならなかったおかげで、犠牲者は出ず、彼女は文字通り「キラー」にはならずに済んだわけだけどね。

私が一番好きなヴィランはリバース・フラッシュかな。でもキラー・フロストもヴィランでありながらも、「善」側と戦い、その両者の間で葛藤するところが面白いと思っている。

――Instagramで、休暇で日本に来たことをあげてましたね。日本の印象はいかがですか?

いつかまた、日本を訪れたいと思っているの。桜の季節に行けたらいいなあ。前回行った時は休暇中の旅行だったのだけど、本当に楽しい滞在だった。食事もどれも素晴らしくて、日本の文化や日本人の礼儀正しさ、町の清潔さには感動した。前回は東京と京都だけだったのだけど、他の街も見てみたい。

――日本の『THE FLASH』ファン、ダニエルさんのファンに、なかなか直接お会いできない今、励ましのメッセージをいただけないでしょうか?

ありがとう! こういうパンデミックにおいて大事なのは、とにかく周りの人と繋がることだと思う。今はみんながつらい状況に追い込まれているわけだけど、力になってくれる人を見つけて、その人たちを遠慮なく頼りましょう。それは心を開くことで、自分の弱みを見せることだから抵抗があるかもしれないけれど、「しばらく会えていないから寂しかった」という一言でもいいから率先して声をかけられるといいね。「一人ではないんだ」という意識が大事なのだと思う。

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ケイトリン・スノー/キラー・フロストが大きな役割を担う『THE FLASH/フラッシュ』シーズン7は、海外ドラマエクスプレスで最速配信中!

『THE FLASH/フラッシュ』情報
Huluにて
シーズン1~6が字幕版・吹替版で配信中
シーズン7は2021年9月配信予定

ブルーレイ&DVD発売/DVD好評レンタル中/デジタル配信
https://warnerbros.co.jp/tv/the-flash/

(海外ドラマNAVI)

Photo:

ダニエル・パナベーカー
『THE FLASH/フラッシュ』© and TM DC Comics © Warner Bros. Ent. Inc.