ジューンと新たな夫人の奇妙な関係『ハンドメイズ・テイル』を深掘りする『One Burning Question/どうしても聞いておきたい質問』

女性が虐げられた理不尽な世界と同時に女性の強さを鮮烈に描いた話題作『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』。8月27日(金)よりHuluにて配信のシーズン4からは、キャストや一般のファンを迎えて語られるトークショー『One Burning Question/どうしても聞いておきたい質問』も同時にスタートとなる。今回はその第1回の内容をご紹介しよう。(※本記事は『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』シーズン4第1話までのネタばれを含みますのでご注意ください)

第1話のゲストは、ジャニーン役のマデリーン・ブリューワーと本作のファンであるというレイチェル・リンジー。

話はジューンとキーズ夫人に焦点をあてて繰り広げられた。まずジューンがマッケナ・グレイス演じるキーズ夫人のことを"ハンナ"と呼んだことについて聞かれると、「つらい経験が重なってついに頭がおかしくなったのかも」と回答。母性本能を刺激されたのは確かね、とマデリーンは考察した。

それに対し、驚かなかったと回答したレイチェルはハンナを探し続ける中で、夫人とは呼ぶには若すぎる少女に出会い、娘のように感じても不思議ではないという考えを明かした。「ジューンはハンナの未来を心配したのでは? 今の状況が続けば娘もこうなると、幼い夫人にハンナの姿を重ねたのだと思います」と、どんな物事もハンナに繋げてしまうジューンの母としての行動だったと続けたが、劇中で明らかとなるキーズ司令官から受けてきた仕打ちを考えるとそう思わずにはいられないだろう。

しかし、キーズ夫人をハンナと呼ぶのは実の娘に対する裏切りではないのか? という問いに対しては、誰かに慰めて欲しかっただけだと推測し、「裏切りではないと思います」とジューンに同情。マデリーンは「ジューンはかつての過ちを埋め合わそうとする。夫人を助けようとするのもその一環なのかもしれない」と付け加えた。

話はジューンの精神状態へと移り、危険な状態だと考えるマデリーンは「キーズ夫人はジューンの心に再び火をつけたの。その結果ジューンは奴らを倒さなきゃという激しい感情を宿すようになる。第1話のジューンは危ない橋を渡っている感じね。キーズ夫人のせいで感情が高ぶりすぎている」と危惧。続けてジューンがキーズ夫人にナイフを渡したシーンに触れ「不気味なシーンだわ。だって夫人を娘のように思っているのに殺人を教唆する。立ち去り、"夫人はもう立派な人殺しね"と思うの」と回想している。

最後に二人の関係性に注目し、「添い寝をしてなぜがジューンを夫人が後ろからハグをする。普通は逆でしょ(笑)」と、マデリーンはこのシーン持つ重要性を予想し、これからの展開に期待を含ませた。レイチェルは「戦う姉妹ね。ジューンは待女たちの目の前で夫人に殺しを促した。あれは戦いの予行演習でしょう。これが私たちの戦い方だと待女たちに見せた」と興奮気味に語った。

司会のステイシーは若いうちから戦うことを学べたキーズ夫人を幸運だと表現し、「自由になれなかったとしても彼女は少なくとも待女たちと同じ運命をたどることはない。キーズ夫人の存在は希望」である、とまとめた。

この番組を通して『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』の世界をより多角的に考察してみてはいかがだろう。『One Burning Question/どうしても聞いておきたい質問』の該当エピソードは8月27日(金)0:00よりHuluにて独占配信。(海外ドラマNAVI)

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『One Burning Question/どうしても聞いておきたい質問』第一話より
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