銃誤射事故を受け、ネイサン・フィリオン主演ドラマ『ザ・ルーキー』空砲の使用を禁止に

世界に衝撃を与えたアレック・ボールドウィンの銃誤射事件。これを受けて米ABC製作の犯罪ドラマ『ザ・ルーキー 40歳の新米ポリス!?』のショーランナー、アレクシ・ホーリーは今後の撮影で空砲の使用を禁止することをスタッフに迅速に伝えたとTV Lineなどが伝えている。

「今日から『ザ・ルーキー』の発砲シーンはエアソフトガンを使用し、撮影後にCG編集で閃光などを加えることとします」と、日本ではエアガンとも呼ばれるエアソフトガンを使用し、今後現場で実銃を使用することはないと方針を打ち出した。「キャスト、クルーの安全はとても重要なことです。いかなるリスクも負うわけにはいきません」

この方針が発表されたのは、前述した銃誤射事件の翌日。米ニューメキシコ州サンタフェ郊外で新作映画『Rust(原題)』を撮影していたアレックは小道具の銃を誤射し、撮影監督のハリーナ・ハッチンスが死亡。監督のジョエル・ソウザ(『ハンターズ・アドベンチャー』)も負傷し病院で治療を受けている。アレックは安全と言われて渡された銃だったと話しており、真相解明が待たれている。

なぜ小道具の銃で、このような事件が起きてしまったのか? 実は数々のTVシリーズや映画で使用されてきた小道具用の銃の中には、空砲のカートリッジを装填するなど実銃を改造したものも多い。より本物に近い演出のために、弾丸こそ使用しないものの火薬などが詰められている場合も。中身は異なれど、銃は銃であることに変わりはなく危険が伴うため、専門家が常時立ち合い管理を行うなど、安全対策が定められている。

しかし、過去にも撮影現場で小道具の銃による事故で死亡者が出る事件が。1984年、米CBSのTVシリーズ『トップモデル諜報員 カバー・アップ』の撮影中、大幅な撮影の遅れに退屈していた俳優ジョン=エリック・ヘクサムは、冗談のつもりで小道具の銃に空砲を装填。ロシアンルーレットのように弾倉を回し、頭に突きつけ引き金を引いてしまい、頭蓋骨骨折。6日後に帰らぬ人に。残念なことに、今回の事件によって改めて銃の危険性が明らかになった。

アレックに加えて『レイズド・バイ・ウルブス/神なき惑星』のトラヴィス・フィメルや『SUPERNATURAL スーパーナチュラル』のジェンセン・アクレスなどが出演予定だった『Rust(原題)』は撮影中止が決定している。(海外ドラマNAVI)

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Photo:

『ザ・ルーキー 40歳の新米ポリス!?』(C) ABC Studios.