『ゲーム・オブ・スローンズ』のジョン・スノウ役で知られるキット・ハリントン。HBOドラマ『インダストリー』シーズン4で、キット演じるヘンリー・マックが見せた“転落”が大きな話題を呼んでいる。シーズン4第2話では、ドラッグ、幻覚、暴力、そして自殺未遂までが描かれ、シリーズ史上もっともダークで異色のエピソードとなった。本作で初めてヘンリーという人物の“内面”が徹底的に掘り下げられたこの回について、キット本人が米Varietyの取材に応じ、その狙いとテーマを明かしている。
(以下、シーズン4のネタバレが含まれています)
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ヘンリーに深みを与える機会
シーズン3で「失敗した起業家」としての側面を強調されていたヘンリー・マック。シーズン4では、さらに深い奈落へと突き落とされる。第2話冒頭、ヘンリーは地元選挙で大失敗し公衆の面前で屈辱を味わう。屋敷に戻れば、妻ヤスミンとの結婚生活は早くも崩壊寸前。二日酔いのまま四柱式ベッドに横たわり、絹のガウン姿で自己憐憫に浸り、性欲をコカインと引き換えにする姿が描かれる。
事態はそれだけにとどまらない。ヤスミンがマリー・アントワネット風の衣装で主催した豪華な誕生日パーティーで、ヘンリーはLSDに手を出す。パーティー後、彼は“友人”とともに暴力的な騒動を起こすが、その友人がすでに亡くなった父親の亡霊であることが明かされる。父はヘンリーの精神を長年支配してきた存在であり、彼自身もまた父と同じく、屋敷のガレージで自ら命を絶とうとする。
キットは、このエピソードがヘンリーという人物に深みを与える重要な機会だったと語る。「彼を単なる“ヒロインを奪う悪役”ではなく、過去に深刻なトラウマを抱え、根底では善くあろうともがき苦しむ、血の通った人間として見せることが重要だった」と米Varietyに明かした。「その醜さをすべてさらけ出すことで、観客が彼に共感できるかもしれないと考えたんだ」
また、特権階級の奔放な振る舞いの裏で描かれる「男性の自殺」というテーマについても、「どれほど恵まれていようと、どれほど卑劣な人間であろうと、誰もが直面しうる重要な問題だ」と言及している。
Kit Harington in ‘INDUSTRY’ Season 4.
Premieres January 11 on HBO and HBO Max. pic.twitter.com/wjedXHrYQi
— Film Updates (@FilmUpdates) November 24, 2025
超自然的なホラーやゴシック要素も
今回のエピソードは、金融ドラマとしての枠を超え、超自然的なホラーやゴシック劇のような異質な雰囲気を纏っている。クリエイターのコンラッド・ケイは、これを「大きな屋敷を舞台にしたネオ・ゴシック時代劇」と表現した。
幽霊という超自然的要素すら導入されるが、キットはこう説明する。「すべてはヘンリーの視点で描かれている。彼はLSDをキメているわけで、超自然的に見えるのも当然なんだ。奇妙でシュールな感覚を、すごく巧みに作り上げている」と称賛する。
エピソードのラストでは、ヘンリーはどこか吹っ切れた様子を見せ、ヤスミンとの関係も一時的に修復される。しかし、キットのヘンリー評は変わらない。「正直、彼はいまだに自己愛の塊で、エゴの悪夢みたいな男だと思う。でもね、それでも彼が好きなんだ」
『インダストリー』シーズン4はU-NEXTにて独占配信中。(海外ドラマNAVI)




